(6月8日追記)
6/17発売「新 仮面ライダーSPIRITS(41)」の表紙が公開されました!
(4月22日追記)
6/17発売「新 仮面ライダーSPIRITS(41)」の通常版が予約開始です!あらすじも公開!
(3月13日記事公開)
「新 仮面ライダーSPIRITS(41)」が6月17日発売
ZX、復活へ――!! 1号の声と導きにより、今変身の時を迎える!
再び揃いし10人ライダーと大首領の激戦は、最終局面へ向かうとともに、未知なる領域へと突入する――!!
オールカラー小冊子つきの特装版を第41巻でも発売!
仮面ライダー1号と再生ショッカーとの戦いを全5話に再構成して村枝プロ監修のもとフルカラー化。
その第3話として「妄執、蛇は暗闇より」と題し、仮面ライダー1号と地獄大使の因縁深き戦いを鮮やかなカラーライズド・バージョンでお届け!
通常版と特装版では小冊子の有無と、カバーデザイン に違いはありますがコミックス本体の内容は同一のものです
2025年6月17日発売
価格:1,188円(税込)

2025年6月17日発売 | 価格:¥1,188 | JANコード:9784065398562 | ISBN:4065398568 | 出版社:講談社 | ページ数:192
通常版 価格:792円(税込)

2025年6月17日発売 | 価格:¥792 | JANコード:9784065398555 | ISBN:406539855X | 出版社:講談社 | ページ数:192
↓ 前巻「新 仮面ライダーSPIRITS(40)」のあらすじは ↓
前巻「新 仮面ライダーSPIRITS(40)」のあらすじ
大首領に挑みし、10人ライダー!しかし、 大首領の圧倒的なパワー・能力に苦戦を強いられる・・!
ZXを皮切りに、次々とやられるライダー達に希望はあるのか・・!?
2025年2月17日発売
特装版 価格:1,188円(税込)
通常版 価格:792円(税込)

2025年2月17日発売 | Amazon価格:¥1,188 | JANコード:9784065384565 | 販売元:講談社

2025年2月17日発売 | Amazon価格:¥792 | JANコード:9784065384558 | 販売元:講談社
Comment
遅ればせながら、久しぶりにいよいよ佳境の『新仮面ライダーSPIRITS』より。今月が186話ですが、何号か遡った状況説明を混ぜながら。
[カラー扉]大首領に左パンチを叩き込もうとするZX(左上方からの視点で)
[41巻特装版表紙]数cmの距離で睨み合う1号と再生地獄大使(6/17発売、同梱別冊は『妄執、蛇は暗闇より』)
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病室のベッドに横たわる佐久間からの指示による救援ヘリが戦場に到着。滝、がんがんじいやSPIRITS隊員を収容する。瀕死だったゴードンは、ウェイ・ペイの鍼による応急処置の甲斐あって、到着したフレイアの治癒能力により一命をとりとめる。
デッドライオン人間体は海堂博士やルミらの救援ヘリへの収容を手伝うものの、自分は「俺が人間に助けられる訳にいくかよ」と踵を返し去っていく。
1号の策略により復活しいまやパワーが大首領に近付き、ビクトルがZX復活のために適用した幻顕化細胞により再生能力も大首領に匹敵するものとなったZX。虚無の牢獄の崩壊の影響が、二体の神の衝突で生じた空間の歪みから現世に漏れ出し、大首領と10人ライダーを闇の球体の中に閉じ込める。闇の中では思うように動けず、スカイライダーの重力低減装置の効果でどうにか大首領と対峙するZX。遂に大首領もパワーを開放しZXとの空前絶後の激突が始まった。闇が薄れ自由を取り戻す9人ライダー。
緑川ルリ子率いるSPIRITS基地とセルゲイがスーパー1と連携して、アンチバダンシンドロームの核となった人工衛星クロートーを使った攻撃を行っていたが、大首領からのハッキングにより作動不能とされた。カール博士の遺志が宿った衛星を失ったことに涙を流すルリ子。
救援ヘリで戦場に到着した立花藤兵衛と谷源次郎。藤兵衛はライダー達に指示を下し7人ライダーも最後の捨て身の必殺技を大首領に放ち続ける。谷はスカイライダーとスーパー1の状況を確認する。
1号、2号、V3、ライダーマンがXライダーをパスし合うかのように放り投げる。「XライダースーパーⅤ(ファイブ)キック」薙ぎ払おうとする大首領の大剣にライドロープを巻き付けて動きを封じ、キックを大首領の胸に命中させるXライダーだったが、弾き返される。
藤兵衛の指示は止まらない。跳ぶ1号と2号。「電光ライダー…」「ライダー卍…」「ダブルキック」1号の電光ライダーキックと2号のライダー卍キックが寸分の狂いもなく同時に大首領の胸にヒットするが、それでも弾き返される。その衝撃は球体の外側のヘリをも激しく揺らす。
ZXは自分の中に何者かの存在を感じていた。
藤兵衛の指示は、大破し岩に埋まっているジャングラーにも通じ、ガガの腕輪がアマゾンに向かって放たれる。空が泣き海が怯える力を使うことにためらいながらも、ギギの腕輪にガガの腕輪を接続するアマゾン。「スーパー大切断」それを大剣で受ける大首領だが、アマゾンの手ヒレは大剣をも切断し大首領の上体を腰の深さまで縦に切り裂く。しかしその状態で蹴りを放ちアマゾンに大ダメージを与える大首領。肉体もみるみる再生していく。
その時には既に、組んだ両手をジャンプ台にしてV3を放り投げている1号。V3はスケルトン状態にあり、その背にはライダーマンが乗っている。V3の意図を察した藤兵衛がさすがに不安を口にする。「V3火柱キック」V3は自爆技を初めてスケルトン状態で放つが、V3の体内に直接右腕を接続したライダーマンがコントロールしている。藤兵衛は事前にヘリを球体から遠ざけさせる。火柱キックのエネルギーは炸裂することなく大首領の前に火球としてわだかまる。
そこにZXが現れ、その火球を右手で握り締めて吸収する。対峙するZXと大首領。
「へっ……やっと…出番かよ。待ちに待った… そして貯めに貯め込んだぜ、必殺の電撃ってやつをな」浮遊する大岩の影でストロンガーが呟く。
大首領と仮面ライダーの激突を感動しながら観察していたジェネラル・シャドウを見つけたデッドライオンが襲いかかる。一瞬にして無数回の剣のラッシュで応戦したシャドウだったが、それを頭部のたてがみ状の「兜」部分をデコイとして受けたデッドライオンは、デッドハンドでシャドウの頭部全体を覆うカプセルを握り割る。
『風都探偵』がお休みだったからというわけではありませんが、先月に続き佳境の『新仮面ライダーSPIRITS』187話より。単行本には次巻でDRAGON ROAD編完結とありましたが、月マガの表現では、完結まで残り2話、次号ZX編最終回、とのこと。
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[見開き扉]手前を1匹の光の竜が飛ぶ地球を月面?から見上げる9人ライダー。
ZXの脳裏に浮かぶ崩壊のヴィジョンに、自分が吸収した力と関係すると思われる野性的な男のイメージが見える。
ヘリの滝や立花藤兵衛、谷源次郎はV3火柱キックの光が一瞬で引いていくのを目撃する。大首領と10人ライダーの戦場となっている球体の色が暗くなり内部の様子がとらえにくくなる。
球状の力場の内部。崩壊の力場が消えかけ空中に浮遊していたライダー達が緩やかに落下し始める。
火柱キックが命中したはずの大首領の胸が一瞬沸騰したかのように泡立ち融け崩れるが再生する。力場の崩壊に驚きながらもZXに向かう大首領。空中で何ターンか交錯する大首領とZX。帯電を感じとった大首領は、ストロンガーが潜んで蓄電を続けている浮遊する巨大岩塊を破壊する。耐えるストロンガー。
スカイライダーが重力をコントロールし、1号、2号、V3、X、アマゾン、スーパー1とスカイライダー自身がZXの足裏を全力で蹴り出す。「行ってくる」と言い残して大首領に向かって弾丸のように打ち出されるZX。しかし大首領のパンチが、限界まで蓄電していたストロンガーの胸の中心を貫く。「ZX……お前の力とこやつの雷を合わせて何をしようとしていたかは知らんが 興味はない。旧型と交わってもその力を薄めるだけだ。お前のみで死にに来い」と大首領。激突するZXと大首領。
仮面ライダー達でさえ捉えることの難しいスピードで空中を移動する大首領。それに平然と追随してくるZXに驚く大首領。ZXの右パンチを右掌で受け止めた大首領が「何故付いて来れる」「答えろ」とZXを問い詰めた時、一瞬でZXの姿勢が変化しZXのキックが大首領の胸を捉える。「ZX稲妻キック」 ZXの右手の甲から伸びていたマイクロチェーンを通じて
凄まじい電流が供給され、大首領にヒットしたZXの右足先に爆発的な電撃を生む。大きなダメージを受ける大首領。マイクロチェーンの先端を握るのは燃え上がるかのように電流を放出しているストロンガーだった。
藤兵衛は、精鋭コマンドロイド部隊のコマンダーだった村雨とストロンガーが戦った際の経験から生まれた技であることを悟る。
ZXは自分を破壊しようとしていた時に比べて電流が生ぬるいとストロンガーを煽る。「上等だテメエエエ」と限界を超えた出力の電流を放つストロンガー。大首領を襲う電撃が強まる。それに伴い先程再生したはずのV3火柱キックで沸騰したダメージが蘇る。大首領は近くの岩塊の上に唯一名前を覚えた人間の姿を認める「ユウキ……ジョウジ……」。マスクが半壊し、口元はマフラーで覆っているものの、左目を中心に頭部の1/4が露出しているライダーマンが言い放つ「再生能力の低下か…傷の記憶は未だ癒えてなかった様だな、大首領JUDO」。続いてスーパー大切断で頭部から腰まで縦に切り裂かれた状態となり、胸部に電光ライダーキックとライダー卍キックのダブルキックとXライダースーパーⅤ(ファイブ)キックのダメージが再現される大首領。「回復力の…低下…だと これしきの傷など…」と呟いた時、大首領には、ZXが自分の中にその存在を感じた謎の野性的な男が自分に殴りかかるヴィジョンが見える。ストロンガーとマイクロチェーンでつながっている右の拳を振りかぶったZXの渾身の電撃パンチが、ダメージが重なる大首領の胸を貫く。周辺に複数の時空魔法陣が出現する。
『新仮面ライダーSPIRITS』最終話(188話)です。単行本42巻は通常版・特装版共に10/17発売。この内容では単行本で書き下ろしがありそうですが… 村枝賢一氏、来月号は創刊50周年読切リレー企画の掲載と何らかの発表ありとのこと。
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[見開き扉]眩しい光の中にあるような、村雨の物憂げな横(若干下から見上げ)顔とヘルダイバーで走り去るZXの後ろ姿。
これまでライダー達から受けたダメージが巻き戻し再生されたかのような大首領に、ストロンガーから膨大な電力の供給を受けてZXが放った渾身の電撃パンチが追い打ちをかけた時、ZXと大首領の前後上下左右を取り囲むように時空魔法陣が発生した。ZXが時空魔法陣を生み出したことに驚愕する大首領。
ヘリから戦闘を見守る滝、立花藤兵衛、谷源次郎や海堂博士、ルミも驚き、この後の展開を案ずる。
戦場となっている球状の空間の崩壊も進みライダー達も重力に従って落下し始める。力を使い果たし変身が解除されて気を失ったまま落下する城茂を救いにスカイライダーが飛ぶ。右手のオペレーションアームとヘルメットが砕け変身解除された結城丈二をV3が抱きかかえる。結城はZXと大首領を取り囲む魔法陣から目を離せない。
煙草をくゆらせながら、離れた場所から最終決戦を見守る三影は、この時空魔法陣の配置が「幽閉の陣」であることに気付く。虚空の牢獄で別れた際のZXが、JUDOを再び牢獄に連れ戻し代わりにクローンシズカ/アマテラスを救出すると言っていたことを思い出す三影。
自分の胸に突き刺さったZXの右腕を掴み握り潰そうとする大首領。それをものともせず更なる力で右手を大首領に食い込ませるZX。そのZXの背後にトランプのカードが舞う。出現したジェネラルシャドウは剣を抜くと突きの超高速ラッシュをZXの背に浴びせる。それを左手に持った電磁ナイフでかわしきるZX。デッドライオンに頭部全体を覆う透明ヘルメットを割り砕かれて失っているシャドウの頭部はみるみる崩壊している。せばまる6つの時空魔法陣に締め出されるシャドウは、大首領を救おうと魔法陣と魔法陣の間から右手を伸ばす。その手を取ろうと伸ばされた大首領の右手がシャドウの手を掴む。しかしその大首領の右手をZXの電磁ナイフが下から貫く。離れるシャドウの手。シャドウは時空魔法陣から締め出され、魔法陣は完全にZXと大首領のみを閉じ込める。挑発するZX、煽り返す大首領。ZXは大首領の胸から右腕を引き抜き、二人は接近しての激しい打撃戦を始める。せばまり続ける魔法陣の外へと引いたシャドウは「…そこで… 手を伸ばすようでは もはやあなたでは ない」と呟くとトランプカードの旋風に包まれて姿を消した。縮小し続ける時空魔法陣は遂に消失する。それを見つめる滝、立花藤兵衛、谷源次郎。ダム湖に落ちた9人ライダー。1号とヘリの滝は「クソ…また…あいつだけ…」とくやしそうに呟く。海堂博士は傍らのルミを案じるが、ルミはZXが消えた先が見えるかのように先を見つめたままだった。地上に横たわるZXのヘルダイバーも変形解除され一般バイクの形状に戻る。
虚空の闇で戦闘を続けるZXと大首領。ZXの全身が赤く輝き、大首領の全身は金色に輝き始める。「魔法陣は神器の力。ZX……キサマいつの間に使える様になった」と大首領、「さあな。求めたらそうなった」とZX、「ヌ……ウ」と大首領。両者の輝きが頂点に達する。「ZXキック」「JUDOキック」 両者の右足が衝突する。
赤い稲妻と金色の稲妻が高速で激突する様を見つめる二つの姿があった。「もう一人の輝きがあの器だというのかい。忌々しい…」アマテラスは続ける「この空間は大首領JUDO様の支配下にある。牢獄を戦場とした事、後悔するがいいわ」。「…………今でもそうだと信じているのか、アマテラス」とツクヨミ。
激突したまま均衡を保つZXと大首領。だがZXは感じる「何故だ。あの…圧倒的強さを感じない」。その時ZXの周りを一個の小さな霊魂が回り始める。ZXはそれが虚空の牢獄の崩壊に耐えきれず実体を失ったクローンシズカであることに気付く。ZXのパワーが急激に高まる。自分が押されていることを自覚する大首領。その様を見て「ア アア…ア」と思わず声を上げるアマテラスに向かって、「受け入れよ、国譲りの時が来たのだ」と説くツクヨミ。
大首領は全身から稲妻のようなエネルギーを放ち数頭の光の竜を生み出す。竜に「食らい 尽くせ」と命じた大首領だったが、竜の群れが襲いかかり食らいついたのは大首領だった。大首領が召喚したつもりだった竜を生み出したのはZXだのである。大首領の右手に先程現世で貫かれたZXの電磁ナイフが出現する。電磁ナイフは大首領の力を吸収していた。抗う大首領だが、衝突しているキックも更にZXに押し込まれ、右足の先端から上半身に向かって真っ黒な闇が広がっていく。自分の力はもう十分なので大首領から力を吸収する必要はないと言うZX。ZXの意図を察した大首領。「そうだ、大首領JUDO。お前に教わった知恵だ」と答えるZX。「そう…か それも我から… ならば我は何処から……」という言葉を最後に消滅する大首領。
地上では仮面ライダー達に異様な感覚が走りライダーマンとストロンガー以外の8人も変身解除された。自分にはその感覚はないが皆の様子を見て顔色が変わる結城丈二。
虚空の牢獄。村雨がアマテラスとツクヨミに近付く。村雨が手に持つ電磁ナイフを示し「大首領の力はここに封じた。魂はもうない」。「ああ……あ JUDO様」とアマテラス。ZXや大首領に似た姿をとっていたアマテラスとツクヨミの魂は、小さな光の玉となり、それぞれ電磁ナイフの両端に取り付いた。「たとえ神の座から下りて屍となりても我らがJUDO様の従者である事に変わりはない」「永劫にJUDO様を封じて見守る塚となろう…」とアマテラスとツクヨミ。村雨は更に語りかける「俺は…この戦いの中で何度かある人間の面影を見た。そいつは前の牢獄での戦いで見間違えたJUDOの姿にも似ていた。もしも…あの人間がJUDOだとしたら、更に先代の神に抗い続けていたのかもしれない、何かを守るために。今となっては確かめようもないがな…」。今度はツクヨミの魂が問いかける「ZX様、新代の神となられてあなたは何を望むのですか」。少し考えて村雨が答える「俺は… 悪を許さない それだけだ」。
村雨の体から小さな光の玉が出現し周りに漂う。戦闘中に自分に取り憑いたクローンシズカの魂かと思った村雨だったが、光の玉はどんどん増えていく。村雨は、それが大首領の依代たるボディの開発過程で被験者となった夥しい数の犠牲者の魂であることに気付く。やがて大量の光の玉が村雨の体から一斉に吹き出し、延々と続く光の川となって虚空を漂っていく。「共に戦ってきた光かもしれませんが、あなたの体は完全となった今…もうあの者達の力を必要としないのです。それに…現世に彼らの居場所はありません」とツクヨミ。この光の川の中から特定の一つの光を探し出すことは無理だと村雨が思った時、ツクヨミの「その者も同様ですよ」という言葉で、自分の目前に留まっている一個の光の玉に気付く。それは自分が探そうとしていた実の姉しずかの魂だった。その魂は暫く村雨の周りを漂っていたが、クローンシズカの魂なのかもう一個の光の玉と戯れ合うように、遠くの光の渦へと合流していった。村雨は姉の魂に「ああ…大丈夫だ、姉さん。俺はもう一人で戦えるよ」と答えていた。姉の魂が去っていく様は、幼い頃、姉と二人で両親の魂を送った精霊流しに似ていた。
ダムの残存部分に9人ライダーの人間体等にとうが集合する。話題が急な変身解除の原因になった時、結城丈二が、その瞬間にZXが大首領を倒し大首領ボディに至る試作品だった仮面ライダーもその影響を受けたのだろうと述べる。一人その場から歩き去る結城を呼び止める立花藤兵衛、それを無視する結城、藤兵衛を制止する風見。アンリが結城の発言を本部の緑川ルリ子に報告する。それを聞いていた本部の科学者陣から歓声があがる。ルリ子は彼等に「どうよ、世界を救った気分は」「これでやっと 眠れるわね」と声をかけるが、この後半の言葉は亡き父親とカール・ロートリンゲン博士へのものでもあった。セルゲイ達はスペースシャトル内で、ビクトルはラストバタリオン達と大喜びする。ウェイ・ペイはヘリ内でフレイアに勝利を伝える。一人隠れて涙を流す結城は呟く「俺も喜ばなくてはな、人類の勝利を。大首領の死を 喜ばなくては」。
村雨が帰ってくるはずだからと、傷みのひどい村雨のバイクに跨りそのエンジンを必死でかけようとしている滝。それを見守るルミとがんがんじい。バイクが急にヘルダイバーへと変身する。驚く滝。ルミは村雨を探す。空に大きな火花のような稲妻が閃く。滝が跨るヘルダイバーのジェットブースターが起動する。空中の稲妻の中から光の竜が出現する。竜が稲妻となって消えた時、この中にはZXの姿があった。ヘルダイバーが滝を乗せたままZXを迎えに空中へと飛び立つ。次の瞬間にはZXが駆るヘルダイバーに滝がタンデムし飛んでいた。
「そうですか」「終わったのか」「永い永い戦いが」ベッドの上で安らかな顔をする佐久間。立花藤兵衛と谷源次郎。明るい顔のルミと海堂博士。
帰還した村雨に駆け寄るライダー達。一文字が本郷に声をかける「本郷、俺はな……この戦いが終わった時にお前に言ってやりたいと思ってた事があるんだがよ」。「俺もだ。一文字…俺はお前を助けて 本当によかった」と本郷から先に言われ、呆気にとられる一文字。結城も皆の輪に戻ってくる。
村雨の頭の中に三影からの通信が入る「村雨良、どうやら俺の言った通りになった様だな。腐りきったこの世に悪も善もない。強い者が生き残り、勝ち残った者こそ善なのだ…とな。文字通りお前は勝利者となり善となった」。「何が言いたい」と村雨。三影「あとは『絶望』を知るだけだ」。村雨「絶望?」。三影「そうだ。そして備えろ、全人類との闘いに。大首領仮面ライダーZX」。ヘルダイバーと同型マシンで走り去る三影の目の照準器は村雨/ZXの頭部を捉えている。
ということで、正史であるTV版では死んでいるキャラがまだ生きているということは、まだZXのTV特番に追いつききっていないということですし、先代JUDO(スサノオ?)・先々代JUDO等との関係も明らかになっていないので完結話が書かれる気がします。
とはいえ連載は完結です。マガジンZの頃から欠かさず買ってきました。最終章に入るまでは本当に毎話泣いていたし、毎月の生きる活力でした。ストーリーが間延びしているという非難の声も多かったようですが、私はまだまだ終わってほしくないと思っていたのでそうは思いませんでした。
私は『仮面ライダー』が始まる前から石ノ森章太郎のファンでした。『サイボーグ009』は、秋田書店サンデーコミックスの当時全10巻で毎日のように読み返していました。民放がようやく2局になった地方に住んでいたのでキー局に比べて放送が遅れることもあり、ぼくらマガジンで同時に連載が開始された石ノ森漫画版のほうが先行していました。『009』や漫画版から入った人間にとって、70年代特撮は落差が大きく、TV番組のほうは「こども番組」という制約からやむを得ずこんな感じなんだと解釈して、常に脳内補完しながら楽しんでいました。大人になってから、そんな脳内で理想としていた仮面ライダーがホンモノ(商業ベースの商品)として出てきた!ととびついたのが、バンダイのS.I.C.でありこの『仮面ライダーSPIRITS』だったのです。生きている間に出会えたことに感謝しています。素晴らしい完結を迎えることを祈ります。