(10月22日追記)
10月30日発売「風都探偵(18)」のあらすじと表紙が公開されました!
(8月30日記事公開)
風都探偵(19)
園咲霧彦、まさかの復活!?
ウルトラヒット中、『仮面ライダーW』正統続編!
あの日、ロストドライバーを残したのは
鳴海荘吉の幽霊だった?
長年の謎が深まる中、現れた依頼人は、
死んだはずの園咲霧彦で…?
懐かしき友と蘇る記憶。立ちはだかる亡者と動き出す最終計画。
「風」をめぐる戦いはそれぞれの運命を巻き込んで加速し、
愛と罪を背負った男がその生命を懸ける!
【編集担当からのおすすめ情報】
「あの時、翔太郎のもとにロスト・ドライバーを届けたのは、本当におやっさんだったのか?」
誰もが気になっていた長年の謎から開幕する本章。
そこに現れる依頼人は、かつて死んだはずの男・園咲霧彦だった?
一度は翔太郎に風都の街を託した男、その正体とは?
そして、動き続ける裏風都の最終計画とは?
最終章へ向けてますます加速する風の街の物語。
今回は、特に『風都探偵』ファンのみなさんだけでなく、
あの頃、『仮面ライダーW』を見ていた方々にぜひとも見届けてほしい!
そして、推薦コメントは、リリィ白銀役を演じた長澤奈央さんにいただきました。当時のエピソード満載のインタビューも収録しております!
原作:石ノ森章太郎
脚本:三条陸
作画:佐藤まさき
2025年10月30日発売
価格:770円(税込)

※コメント情報いつもありがとうございます!
↓ 前巻「風都探偵(18)」のあらすじは ↓
風都探偵(18)
風都の物語は最終章へ向け、加速する!
【『仮面ライダーW』正統続編 最新刊!!】
一風変わった風都の名所「卯ノ花荘」。
その美しき管理人を悩ますのは、
住民たちが突然他の部屋へ
移動するという怪現象で…?
優しき「奇人たち」の繋がりを脅かす不思議な事件。
夕陽と共に深まる疑念が探偵たちを弄ぶなか、
風の街を愛する者が、また一人動き出す!
<あらすじ>
鳴海探偵事務所にまた新たな依頼が持ち込まれた!
依頼人は、美しき管理人・卯ノ花つむぎ。彼女が管理する集合住宅「卯ノ花荘」では、室内で住民たちが鉢合わせになるという奇妙な事件が起こる。
「夕陽の色が……変でした。」
さらに、事件の日にはいつも夕陽の色がおかしいという情報から
風都湾岸特別廃棄場での事件を想起した翔太郎とフィリップは
裏風都で動く者たちの痕跡をつかむべく調査に乗り出したが…?
【編集担当からのおすすめ情報】
ときめのビギンズナイトが語られ、一時の平穏が戻った鳴海探偵事務所。
そこに現れた依頼人も、穏やかで美しい管理人で…
18集収録の「u」編は、悩める風都の人々の依頼解決に翔太郎とフィリップがまっすぐ取り組む久々の事件もの。
なのですが…!
穏やかな生活の裏でも、もう一つの街の思惑は当然のように進行していて…
シリーズ最強クラスの能力を持つ怪人の驚くべき能力とW最大の危機!
そして、亜樹子に迫る命のカウントダウン!
絶体絶命のピンチの中で助けはやってくるのか!?
見所盛りだくさんの内容となってます!
そして、
オビには『仮面ライダーW』キャストから
サンタちゃん(店長)を演じた 腹筋善之介さん
ウォッチャマンを演じた なすびさん
からの推薦コメントも掲載!
巻末には、お二人のマル秘エピソードが語られる特別インタビュー記事『この街の片隅で』も収録!また、18集に登場するドーパントを紹介する「ドーパント・ギャラリー」では、寺田克也氏によるデザイン画も掲載しています。
沢山のキャラクターたちが登場する満足度抜群の一冊です。
原作:石ノ森章太郎
脚本:三条陸
作画:佐藤まさき
2025年3月28日発売
価格:770円(税込)






Comment
新章は、51号からです。
スピリッツ51号より『風都探偵』新章『最終計画z』のダイジェストです。雑誌掲載順は何と先頭! 次回掲載はもう「1号」。
■第169話『最終計画z 1 / 盗まれた街』
▶[カラー見開き扉]裏風都を臨む翔太郎、フィリップ、照井、変顔の亜樹子、小さくときめ
── この街は俺の庭だ。そこに住む人々の小さな願いを叶えるため、長いこと悪党を蹴散らしてきた。奴らはいつも様々な物を奪う。人間…金…貴金属…家……… それを取り返す事で俺と仲間たちは探偵としての務めを果たしてきた。だけどよ…… こんなとんでもないモンを盗まれたのは初めてだぜ………
パニックになり逃げ惑う人々。
到着したパトカーから刃野と真倉が降り立つ。「なっ……なんじゃあこりゃあ…………っ!」「…嘘だろっ……」
── 「街そのもの」が盗まれる……なんてよ!
建物が消滅し更地になった一帯を前に立ち尽くす刃野と真倉。
鳴海探偵事務所に息を切らして駆け込んでくる舞台衣装のままの白銀リリィ。ドアを開けると、待ち構えていたかのような翔太郎、フィリップ、照井、亜樹子。そこには既にウォッチャマン、店長(サンタちゃん)、クイーン&エリザベス、青山 晶、鏡野 空也が勢揃いしていた。皆異常現象を目にしてここに駆け込んできたのだった。
リリィが自分の体験を語り始める。マジックの舞台から見える景色が一瞬で黒い街に変わり、直感的にこれが裏風都かと思った。観客が散り散りに逃げる様子を見ていたら、ステージ自体が白くなり消滅していった。自分も逃げ出してみると人々を残して周辺の建物が消え去り、風都タワーが見晴らしよく見えていた。
鏡野 空也によると、作業中だった建設中のビルが消滅したという。ビルは地面に沈み込むように消滅し、自分も含めビルにいた作業員全員落下することなく無事だった。
照井によると、刃野刑事たちとチームアクセルが被害状況把握のために風都各地を回って情報収集してくれているという。チームアクセルからは空間転移粒子検出が報告される。
照井は、あまりもの事態に、頼りのフィリップに意見を求める。フィリップは自分の仮説が正しいとすると「最悪に近い事態だ」と重苦しい面持ちで口を開くが、今は詳しい内容は語るのは控えるという。フィリップのただならぬ様子にイレギュラーズの面々にも緊張が走る。
ウォッチャマンが頭が重いと感じた時、その頭に載っていたのは、壁から上半身だけを突き出したときめの胸だった。ときめは全身を出現させると、ウォッチャマンに謝り、ウォッチャマンの肩に右手をついて空中で一回転し床に着地した。翔太郎は人目をはばからずときめを抱きしめる。
帰って来た理由を聞かれたときめは、裏風都の様子が急におかしくなったからだという。ロードが消えたと感じていたら、リアクターが襲撃してきた。しかし決着がつく寸前でオーロラが救出に来ておそらく表の世界に逃げていった。裏風都の警備が薄くなると重い、妹トワを探すために都市の中心部に向かった。するとそこは完全に無人だった。野良ドーパントたちは処分されたらしく皆焼け死んでいた。シティに変身したトワはかなりの巨体であるためによほど特殊な方法で隠されていない限り見つからないはずはないのに、見つけることはできなかった。その時、裏風都にこれまで感じていなかったかすかな風が吹いていることに気付いた、まるでトワの作り出した世界に初めて足を踏み入れた時のように。
その言葉を聞いて顔色が変わるフィリップ。
翔太郎との会話で、自分たちがユナイトに受けたのと同じ足止めをときめも受けていたのだと理解する。
「仮説の現実味が…より増した!」と口を開くフィリップ。「ときめ、君が判断した通り、もうバラバラに戦っている段階ではない。ぼくたちに力を貸してくれないか?」とフィリップが続ける。頷くときめ。クイーン&エリザベスは、ときめが翔太郎と顔を見合わせる様子をニヤニヤと見詰める。イレギュラーズには千葉秀夫の空間転移粒子発生装置の設置場所を探すべく街を探索してほしいとフィリップ。すぐに街へと散っていくイレギュラーズたち。
最後に事務所を出たウォッチャマンは、通路で来客とぶつかって尻餅をつく。「ああ…これはこれは…申し訳ありません」と丁寧に手を差し伸べウォッチャマンを立たせる男。金髪オールバックで襟足は肩くらいまでの長さの髪に眼鏡、スリーピースのスーツにトレンチコートの理知的な表情。
戻ってドアから顔を見せ「翔ちゃん、なんかお客さんみたいよ、依頼人……かな?」と言い残して去るウォッチャマン。
一礼して入室してくる男。自分は依頼人というよりは交渉人だという。「でもまあ、たしかに鳴海探偵事務所に頼み事をしに来たのには違いありません。ですから………」
ヌッ…
事務所入り口の上枠に厚い手袋の右手をかけ頭をどうにか下げて体を枠の中に押し込みながらドア枠を優に超える恐ろしいほどの巨人が入室してくる。エスキモーコートに身を包みその顔は見えない。
腕を組むエスキモーコートの巨人の前に立つ金髪眼鏡の男が言葉を続ける。
「……依頼人といえば、」
「そう…」
「ですかね!」
新たな訪問者の姿はノルドと共に海外から招集された幹部のシルエットと同じく見える。
あと1ヶ月で21世紀も4分の1が終わりますね。スピリッツ2026年1号より『風都探偵』の『最終計画z』編のダイジェストです。今週はある意味先取りタネ明かし回なので台詞多めです。
■第170話『最終計画z 2 / 依頼人は交渉人』
鳴海探偵事務所を訪れた金髪眼鏡の目の細い男とエスキモーコートに手袋&ブーツでフードの中の顔が全く見えない巨漢が、一応来客として椅子に座っている。震えながら彼らの前にコーヒーを出す亜樹子。
彼らの正面の椅子に翔太郎が腰を下ろす。
「幹部…… 裏風都の幹部って事でいいんだな」と切り出す翔太郎。
「左様です」と答えた男は「ジョニー座間口」と名乗り、傍らの巨漢を相棒の「ゼンダ・アクーバ」と紹介する。自分がジョニーの相棒だということに初耳であるかのような反応をするゼンダについて、ガイアメモリの副作用で記憶が次第になくなっていると説明を加えるジョニー。ノルド/ネクロマンサーと自分たち二人は財団Xの強力なガイアメモリの実験体だったが、万灯雪侍に救われ彼が自分のスタッフとして抱えてくれたのだという。「万灯さんは恩人です。我々はあの人のためならば全てを惜しまない」とジョニー。
翔太郎が改めて訪問の用件を問う。
「…みなさんには敗北を認めていただきたいのです」とジョニー。
意表を突かれたような翔太郎。
「この勝負……我々の勝ちです。 『Z』と命名されていた万灯さんの極秘計画は、すでに発動されました。『Z』には Zenith…頂点という意味があり、同時に財団の『X』を超える最後の文字という意匠も込められている。 もはやチェックメイトです。あなたたちにはなす術がない。 ですが、あなたたちにはなまじ力と知恵があります。万灯さんもそれは充分に理解し評価もしている。 事実、フィリップさんには現在の街の異変がどのような結末を迎えるのか、もう推察できていますよね?」とジョニー。
「……この街の主要な場所に千葉秀夫が建造した空間転移粒子発生装置が、最低10機以上存在している」とフィリップ。
ジョニーが拍手をしながら「ご名答。正確には12機です」と答える。
フィリップが「それが一斉に発動し、風都と裏風都を融合させる」と続ける。驚く仮面ライダーサイドの一同。
「正確には『裏風都に風都を吸収させる』といったほうがいいか…… シティが生み出したまだ不安定な裏風都はそれによって完全な異次元都市となり、永遠の存在となる。そして構成物質を吸い上げられ続けたこの風都は…白紙のような無の街となる! そして、向こうでは万灯雪侍の異次元帝国……理想郷が完成する! そのための莫大なエネルギー源としてガイアインパクト用のインフラを再起動させる事がネクロマンサーの使命だったんだ…」とフィリップ。
「これこれ……これだから仮面ライダーの皆さんは恐ろしい」とジョニーが受ける。「すでに手遅れとはいえ、まだ無駄な抵抗をされる事が予想されます。我々も不必要な消耗をしたくない。さらに言うとあなた方のその能力が惜しい。今、敗北を認め抵抗を放棄していただければ、見返りとしてお礼をさせていただきます。 計画Zが発動すると全ての風都民が無の街で路頭に迷います。仮面ライダーとそのお仲間たちだけはお救いします。もちろんときめさんに関しても善処します。みなさん全員を私たちの新しい『風都』にご招待し、永住権を保証いたします」
翔太郎が口を挟む「私たちの………風都………っ!?」。
「? 左様ですよ?」とジョニー。「裏風都というのはあなた方が勝手に呼び始めた名前だ。私たちからその名を使った事は一度もないはずです。ずっと『街』とだけ呼んでいたはずですよ」
翔太郎は、確かに万灯が「街」と呼んでいたことを思い出す。
ジョニーが続ける。「まもなくこの街は抜け殻になります。私たちから見ればこちらのほうがよほど『裏風都』だ。万灯さんの『街』こそが本当の風都、いわば『真・風都』です」
その頃、風都各地の様子を見て回っている刃野と真倉は、みるみるうちに消えていくビル群を目の前にして、お手上げ状態だった。
「これが私からのご依頼です。いかがでしょうか? 引き受けてはいただけませんか。 長くは無理ですが、みなさんで検討される時間を差し上げましょうか?」
ジョニーの言葉を遮るように翔太郎が声をあげる、「………………俺に質問をするなよ」。その台詞に照井が反応を見せる。
「わかりきったくだらねえ質問を、よぉ。検討するまでもねえ。答えはコイツだ」と言いながら立ち上がった翔太郎はメモリを取り出し起動する。
[ジョーカー!]
「あー…………左様ですかあ」とジョニー。
「答えが俺と同じで安心したぞ、左」と照井もメモリ起動する。
[アクセル!]
「ああ、同感だ」と翔太郎の傍らに歩み出るフィリップ。「万灯雪侍の凶気に従うという選択肢は考えられない」
[サイクロン!]
「変身!!!」という三人の声が響く。
並び立つW CJとアクセル。必死にフィリップの体を支える亜樹子。
「…この街にあんたたちに従う人間なんか一人もいない!」とときめ。
「ホンマやで! 何が依頼人や、コーヒー返せ!」と亜樹子。
「ま、交渉成功率1割以下だとは思ってましたよ。一応儀礼的な事です」と言いながら立ち上がるジョニー。細い目が初めて開いたように見える。「では、決裂ですね。今度は我々が計画Zの番人…用心棒としてあなた方仮面ライダーの一味を排除します。無駄な抵抗のお相手などなるべくならしたくなかったですがやむを得ませんね」。取り出したガイアドライバーrex. を装着するジョニー。「私のメモリは少々厄介ですよ、ご存知かとは思いますが」、ジョニーもメモリを取り出し起動する。
[ゾーン!]
ジョニーがメモリをドライバーに挿入する。その姿は空中に浮遊する小型のピラミッドのような姿に変わる。
ゾーン・ドーパントの頭頂部が上方にスライドして開くと、内部から目玉のような球体が現れ、光を放つ。
探偵事務所内が光に包まれる。
今年最後です。スピリッツ4·5合併号より『風都探偵』『最終計画z』編のダイジェストです。新幹部二人の能力が明らかになる大ピンチ回です。
■第171話『最終計画z 3 / 地獄の用心棒』
海外から招聘された敵幹部の一人、ジョニー座間口が変身したゾーン・ドーパントの球体の単眼が放つ眩い光に包まれた鳴海探偵事務所。気付いた時、Wの足は優しい波の中にあった。ゾーンともう一人の幹部、エスキモーコートに身を包みフードの中で顔の見えない巨体の男、ゼンダ・アクーバ、そしてWの三人が瞬間移動した先は風都のビーチだった。仮面ライダーサイドの戦力分断のため、ときめは風都タワーの上に、アクセルは五条一葉を追って辿り着いた「安らぎの里」近くに、亜樹子はWが初めてエクストリームとしてゾーンとビーストのコンビと戦った場所の近くの風都ダムの上に飛ばされていた。
嘗て戦ったゾーンとの圧倒的な能力差への驚きを口にするWに対し、ゾーンが語る「私だからできるのです。ゾーンの力をさらに一歩進める事に成功した…… …私だからこそ!」。宙に浮く小型ピラミッドのようなゾーンの底面野の四隅に生えている小さな脚が、節足動物の脚かのような形状で地面に付くまで2mほど伸び、さらに先端が三つ叉の刃となっている長い鞭状の二本の触手が生え、ドライバーを巻いた昆虫の腹部に似た部位も発生、その腹部の先端からはやはり長い鞭のような尾が伸びていた。脚の先端は鋭く尖っており、うち腹部寄りの二本の脚の先端は鋭い爪が二つとなっている。翔太郎「……姿が… …変わった!?」、フィリップ「ゾーン……レベル2か!」。
激しく鋭い唸りをあげたゾーンのピラミッド状のボディの表面の装甲の一部が細かく砕けて剥がれ宙に舞ったかと見えた瞬間、その破片群はWの周囲に出現し、弾丸のように高速でWを襲う。それをどうにか躱しつつ、その攻撃を避けるためにゾーン本体への接近を試みるWに、今度は先端が刃の二本の触手が襲いかかり、Wはそれを蹴りで防ぐ。ゾーンレベル2の戦闘能力の向上振りにCJXで対抗しようとエクストリームメモリを呼び寄せるWだったが、Wの近辺にフィリップの肉体はなく、エクストリームメモリの飛来は空振りとなる。フィリップの体はそれを支えていた亜樹子と同じ場所に移動させられており、それはゾーンによるCJX封じだった。襲いかかるゾーンの二本の触手を、ヒートメタルに変身し、片手で一本ずつを掴んで防いだWは、そのままゾーンを海中へと引きずり込む。
腕組みをして戦いを見守っているゼンダ・アクーバ。
ゾーンが海中から吹っ飛ばされて浜に着地する。ヒートサイドから湯気を立てながらメタルシャフトを持ったWが海中から姿を現す。
フィリップによると、自分の肉体の所在を発見しエクストリームメモリを向かわせたが風都の端と端であり時間がかかり、リボルギャリーも呼んではいるがこれも到着までにはまだ時間がかかるという。それまで耐え切る覚悟を固める翔太郎。
CJXを封じても尚手強いWに、戦う度に記憶を失うという副作用があるためできるだけ戦闘は避けさせたかった相棒の力を借りるべく、ゼンダ・アクーバの傍らに瞬間移動するゾーン。既に自分がゾーン/ジョニー座間口の相棒であった記憶を失ってはいるが、ゾーンに促され戦闘体勢をとるゼンダ・アクーバは、エスキモーコートを脱ぎ捨てる。その頭部を含む全身は特殊な冷却スーツに包まれ、目にはゴーグル、露出しているのは鼻と口だけだった。
その体内に、嘗てのリアクターの二階堂とはまた異質の高温を感じ取るものの、その能力まではわからないフィリップ。
ゼンダ・アクーバは、取り出したガイアドライバーrex. を前後逆に背側にドライバー本体が来るように装着する。
[ボム!]
取り出したメモリを起動すると、背のドライバーに挿入するゼンダ・アクーバ。その体は003→002→001と始まった秒読みの後に爆発する。空中でゾーンが見守る中、その跡には分厚い潜水服か宇宙服を着た巨漢のような姿が出現する。変身時の爆発のためか、その体が発する高熱のためか、足下には死んだ魚が浮かぶ。そのドーパントの危険性を悟るフィリップ。
「左手…小指…第一関節……」光が灯った自分の左手の小指の先端を、ボクシンググローブのような右手で引きちぎると、それを凄まじい剛速球でWへと投げつけるボム・ドーパント。
メタルシャフトでそれを弾き飛ばしたWであったが、至近距離で爆発を起こし、浜辺へと叩きつけられる。
ボムは自分の左手の指を一関節ずつちぎってWに投げつけてくる。一発はシャフトで弾くものの二発がWに命中し爆発する。メタルボディでさえ防ぎえないダメージに脅威を感じる。
今度は左手の2〜3倍の太さがあるボムの右手の手首が光り始める。指の一関節分とは比べものにならない大きさにその威力を想像し、攻撃を避けるために海中へと潜るW。その時ゾーンの眼球が眩い光を放つ。
次の瞬間、Wはボムの眼前の空中に出現していた。ゾーンとボムが最悪のコンビであることを確信するW。Wの頭部にボムの爆弾パンチがクリーンヒットする。これまでとは桁違いの大爆発が起きる。
台詞で「左手」と言っている手は絵で見ると右手なんだよなぁ(右手も同じく) 間違いなのか、ドライバーを前後逆に装着したことと関連しているのか?
月曜日が祝日の関係で発売日がイレギュラーのスピリッツ7号より『風都探偵』『最終計画z』編の概要をお届け。二人の新幹部との初戦が終わり、展開は裏風都に喰われていく一方の風都の現状からの逆転への総力戦へ。
■第172話『最終計画z 4 / 手遅れ』
風都海岸の浜辺。ゼンダ・アクーバ/ボム・ドーパントの左手首から先全てを爆弾に変えた爆撃が、ジョニー座間口/ゾーン・ドーパント レベル2によってボムの目の前に瞬間移動させられたW CJに直撃する。これまでの指一関節分の爆弾とは比べものにならない大爆発が起きる。手を失ったボムの左手首から爆煙の名残りが立ち上る。ゾーンの単眼は、大きく吹き飛ばされ海へと落下したWが何故かメタルシャフトを手にしていたことを捉える。メタルシャフトを杖にして息も絶え絶えに海中から姿を見せたWは左半身がグレーに変わっていた。
ゾーン「なるほどなるほど、サイクロンメタルですか! いやはや恐ろしい判断力ですな。爆発は不可避と察してメモリをチェンジ、風圧による防御に賭けた、と。空気の壁で爆弾が直接肉体で爆発するのだけは回避できる。加えて爆風に押されて爆心部からは遠ざかる……… 完璧なご対応です。どちらのご判断で?」
フィリップ「決まっている… こんな直感的な判断ができるのは…」
翔太郎「……左側のほうだよ……!」ゼェゼェと息を切らしながら、シャフトを右肩に背負うW CM。
ゾーン「左様でしたか」
その時、水しぶきをあげてリボルギャリーが到着。さらにジョーカー・ドーパントが飛来し、Wの右隣に着水する。
崖上の道路から崖下の浜辺へとジャンプしたアクセルバイクフォームはWの左隣で通常形態へと変形する。
「時間内には仕留め損ないましたね。流石です」とゾーン。
それでも爆発のダメージは甚大なのか、Wは変身解除され一瞬気を失った翔太郎は倒れそうになる。それをジョーカーとアクセルが左右から支える。そこに風都ダムからフィリップの肉体を回収してきたエクストリームメモリが再飛来し、フィリップを地上に実体化させる。翔太郎の様子を見て肩を貸すフィリップ。並び立つジョーカー、フィリップ&翔太郎、アクセル。
「ここまでにいたしましょうか。こちらの実力はわかっていただけたはず……」と変身を解除するゾーン。
ボムも、背面のポーチのジッパーを開いてドライバーを露出させると、メモリを抜く。特殊冷却スーツに身を包んだゼンダ・アクーバが巨体を現す。
ボムが爆弾に変えて爆発させた肉体は、変身解除後一定時間で再生するが、その記憶は爆発と共に吹っ飛んで失われていく一方である。ジョニー座間口の呼びかけに「……………おまえ、誰だ?」と返すゼンダ・アクーバ。「……私たちは長年のコンビだよ、ゼンダ。兄弟みたいなものだ」とジョニー。「………そう……なのか………」とゼンダ。この状況を「振り出しに戻った」と表現するジョニー。ジョニーによると、能力の使用によりジョニーのことは忘れても、さらに心の奥底にあるのかボムの能力と万灯への忠誠だけは決して忘れないのだという。万灯のためならば何度でもその身を火の粉にして戦うだろう、と。
一人風都ダムに残された亜樹子はようやく大きな道路へと出たが目の前でバスが走り去ってしまう。バス停「ダム入口」に辿り着くが時刻表を見てバスは1時間に1本しかないことを知り叫び声をあげる。
再び風都海岸のジョニー座間口。あなたたちが空間転移粒子発生装置を発見し破壊しようとしたとしても、神出鬼没の自分の能力で現れあなたたちを遠方に飛ばす、さらにボムの圧倒的な殺傷能力が加わる──と仮面ライダー達に告げる。もう一度ゾーンに変身すると、事務所で依頼したいわゆる「投降」の再検討を促して、相棒と共に消え去る。
空間転移粒子発生装置が稼働を続ける。都市の転送状況を示すモニターを見て、街の消失が30%を超えたことを報告する千葉秀夫。「結構。だが気を引き締めていこうじゃないか。油断は敗北者のする事だ」と万灯雪侍。
「左様ですね、万灯さん」という声が聞こえ、ゼンダ・アクーバがこちらに向かって歩いて来る。その傍らにはゾーン レベル1が浮かんでいる。ゾーンが変身解除しジョニー座間口も姿を見せる。双見 光は、まだ再生途中で指が生えそろっていないゼンダの左手を見て能力を想像し、この二人を「思った以上にヤバイ」と感じる。
「ここからが大事だ。頼んだよ、ジョニー…… ゼンダ…」と万灯。「了解です。なあ、ゼンダ」とジョニー。再生しきった左手を握りしめながら「無論だ。万灯さんのためなら…!」と強い語調のゼンダ。
裏風都に偵察にやってきたときめ。ビルの屋上に駆け上がり街全体を眺めると、高層ビルが乱立し、空からは陽光が差し込むようになっていた。
夜の鳴海探偵事務所。ようやく帰り着いた亜樹子はぐったりしている。慰める照井。翔太郎は上裸でフィリップに治療を受けている。足音が聞こえ勢いよくドアが開くと、息のあがったときめが現れる。
ときめの報告によると、裏風都は空が明るくなって風も強くなっているという。照井は逆にこちらの風都は風が弱くなっている気がすると言う。さらに、これまで空間の乱れを感じてそこから裏風都に出入りしていたというときめによると、その空間の乱れが少なくなっているみたいだと。これらを聞いて「裏風都の存在が安定してきたという事……独立した異次元都市として完成しつつある証拠だ。……………まずい…!」とフィリップ。
もう手遅れということかと亜樹子がうろたえる。
「んなこたねえよ、亜樹子」と、裏風都からの二人の来客が飲み残した二組のコーヒーカップを指差す翔太郎。「もし本当にそうなら万灯は交渉人なんかよこす必要はない。俺たちなんかほっときゃいいんだからな。あの二人をよこしてわざわざ実力を見せつけた、って事は……何万分の一でもこっちにまだ逆転の目がある証拠だと、俺は思う」。
フィリップの表情が変わる。
その意見に納得した照井も、空間転移粒子発生装置の破壊によって敵の計画を阻止できる可能性がまだあるという事になる、と。翔太郎は、しかし自分には(ゾーン&ボム)コンビの攻略法が思いつかない、と言う。イレギュラーズやチームアクセルからの報告で空間転移粒子発生装置の所在はいくつか見つけられるかもしれないと亜樹子。
「…どこでもいい。見つかったらまず戦ってみよう!」とときめ。すかさず「そうだな、ダメ元で、よ!」と答える翔太郎。
巻いていた翔太郎の包帯をキュッと強く締めた上に、その上から平手打ちするフィリップ。文句を言う翔太郎にフィリップは「恋人の前でいい格好をしてる君になんとなく腹が立ったのさ」と答える。
いつもの本を手に取り歩きながら語るフィリップ。「今回ばかりはダメ元ではダメだ。絶対に奴らを攻略できる手をぼくが見つけ出す!」「ありがとう翔太郎。君の言葉で闘志が湧いてきた。ぼくたちの仲間の力全てを合わせれば必ず逆転の目はあるはずだ……! それが何万分の一の可能性でも必ず探し当ててみせる!!」