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仮面ライダーW(ダブル)

【表紙&あらすじ公開】「風都探偵(20)」が5/29発売!万灯のおそるべき最終計画が発動し、風都の街そのものが消えていく、という前代未聞の大事件が発生!

(5月18日追記)
5月29日発売「風都探偵(20)」の表紙とあらすじが公開されました!

(4月11日追記)
「風都探偵(20)」がAmazonでも予約開始です!

(4月10日記事公開)

「風都探偵(20)」が5/29発売

『仮面ライダーW』正統続編、最終決戦へ!

スマッシュヒット中、『仮面ライダーW』正統続編!

風都の街が…消失していく!?
解決の糸口を探らんとする中、
裏風都の幹部が現れ
最後の要求を突きつけた!!

万灯への忠誠を強く誓う、はかなくも堅固な運命共同体。
消えゆく街で爆裂する歪な友情を前にして
風都を背負いし者たちの魂が叫ぶ!

【編集担当からのおすすめ情報】
万灯のおそるべき最終計画が発動し、
風都の街そのものが消えていく、という前代未聞の大事件が発生!!!

そんな理解を超えた状況のなか現れたのは裏風都の幹部、ジョニーとゼンダ。
彼らの凶悪なコンビネーションに対して、翔太郎たちは徹底的に追い詰められ…

『仮面ライダーW』から続く、風都の街の物語はついに最終決戦へ。
誰も予想し得ない怒濤の衝撃展開を目撃してください!

推薦コメントは、有馬鈴子(ゾーン・ドーパント)役を演じた魏涼子さんにいただきました。そして、巻末には魏さんのインタビューを収録。『W』で井坂深紅郎(ウェザー・ドーパント)を演じた、夫の壇臣幸さんとのエピソードは目頭が熱くなること間違いなしです!!!

石ノ森章太郎(著・原作) 三条陸(著・脚本) 佐藤まさき(作画) (著)

2026年5月29日発売
価格:792円(税込)

3/23発売「ビッグスピリッツ」は『風都探偵』z編クライマックス!魏涼子さん(有馬鈴子/ゾーン・ドーパント役)インタビュー初グラビア!井坂深紅郎/ウェザー・ドーパント役:檀臣幸さんのお話も
3月23日発売「週刊ビッグコミック スピリッツ」は大反響『風都探偵』z編クライマックス!特別企画・魏涼子インタビュー掲載!3月23日発売「週刊ビッグコミック スピリッツ」に大反響「z」編クライマックス!特別企画・魏涼子インタビュー掲載!!『

※コメント情報いつもありがとうございます!

↓ 前巻「風都探偵(19)」のあらすじは ↓

前巻「風都探偵(19)」のあらすじ

園咲霧彦、まさかの復活!?
ウルトラヒット中、『仮面ライダーW』正統続編!

あの日、ロストドライバーを残したのは
鳴海荘吉の幽霊だった?
長年の謎が深まる中、現れた依頼人は、
死んだはずの園咲霧彦で…?

懐かしき友と蘇る記憶。立ちはだかる亡者と動き出す最終計画。
「風」をめぐる戦いはそれぞれの運命を巻き込んで加速し、
愛と罪を背負った男がその生命を懸ける!

【編集担当からのおすすめ情報】
「あの時、翔太郎のもとにロスト・ドライバーを届けたのは、本当におやっさんだったのか?」

誰もが気になっていた長年の謎から開幕する本章。
そこに現れる依頼人は、かつて死んだはずの男・園咲霧彦だった?
一度は翔太郎に風都の街を託した男、その正体とは?
そして、動き続ける裏風都の最終計画とは?

最終章へ向けてますます加速する風の街の物語。
今回は、特に『風都探偵』ファンのみなさんだけでなく、
あの頃、『仮面ライダーW』を見ていた方々にぜひとも見届けてほしい!

そして、推薦コメントは、リリィ白銀役を演じた長澤奈央さんにいただきました。当時のエピソード満載のインタビューも収録しております!

原作:石ノ森章太郎
脚本:三条陸
作画:佐藤まさき

2025年10月30日発売
価格:770円(税込)

Comment

  1. 匿名 より:

    新章は、6/1発売のスピリッツ27号からです。

  2. SICファン より:

    1週遅れではありますが、1日発売のスピリッツ27号より『風都探偵』の概要をお届け。新章は『aが最後の希望』、zの次はaでした。今回はなんと巻頭。
    ■[見開きカラー扉絵]完成した裏風都の風景を右に、左側には万灯雪侍、千葉秀夫、双見光。20巻のカバー絵となったイラストを右側に繋げると、裏風都を挟んで対峙する仮面ライダー陣営と万灯陣営という構図となる。
    ■第178話『aが最後の希望 1 / 来訪者』
    整列する黒スーツにサングラスの集団。その目の前で、凄まじい悲鳴をあげながら、蒼い炎のリアクター・ドーパントに焼き殺される数体のロード・ドーパント。新風都の建設フェーズが終わったためロードメモリを捨てることを命じられたが、ロードメモリの中毒性に侵されその命令に逆らってロードメモリを手放さなかった者が粛清されていたのだった。変身解除した双見 光は自分に従った黒服達に、新風都の守り手としての新メモリ「Knight」を与える。
    万灯の部屋を訪れ任務完了を報告する双見 光。汚れ役の遂行をねぎらう万灯。ナイト・ドーパントは42人になったという。ナイトメモリにロードメモリに劣らない危険性を感じていた双見 光だったが、新風都建設が完了した今自分もナイトメモリに乗り換えるべきかと万灯に問う。リアクターを使える人間は限られる、君にはあの青い炎がよく似合うと言われ、喜びと安堵の微笑を浮かべる双見 光。双見 光は回収したロードメモリは全て破壊したことも報告する。万灯は窓から外の景色を眺めながら、千葉秀夫が彼らしくないミスを犯したことを伝える。高くつくかもしれないと万灯。
    千葉秀夫の研究室。液体が満たされたチューブの中には全裸のときめが眠る。テーブルの上には、ガイアドライバーrex.、ジョーカーメモリ、スタッグフォン。暗い顔でうなだれる千葉秀夫。
    ハードボイルダーを事務所につけ、フィリップと照井と亜樹子がいるガレージに駆け込む翔太郎。ときめの置き土産に今気付いたのだという。翔太郎が内ポケットの一つから取り出したのはロードメモリだった。ボム・ドーパントの自爆を押さえ込むために消耗しもう余力のなかったときめが、生き残っていたゾーン・ドーパントとの最後の戦いの前に、万一の時のことを考えて自分しか教わっていない翔太郎の隠しポケットにこっそり忍ばせたのだろうと思われた。ドーパントメモリは精神を侵す毒素を取り除かないとWやアクセルは使えないので時間が欲しいと言うフィリップ。いっそ自分が直接ロードメモリを挿すと言い出す翔太郎だったが、押収したガイアコネクタ押印機は警察にあるものの、そんなことを許すわけにはいかないと照井。あきらめてロードメモリをフィリップに託した翔太郎は、できることのない自分にいてもたってもいられず、街を見回ってくると言って出かける。
    ハードボイルダーを止め土手から見渡す風都は、穴だらけのように建物が手掛かりとともに消滅しており、無力感にさいなまれそのまま土手に座り込む翔太郎。
    「失礼。……少しお話、いいかしら?」翔太郎は、黒いドレスに日傘をさした白人女性から声をかけられた。
    観光客だと名乗るその女性は、「10分だけ時間頂ける?」と言うとデジタルストップウォッチを取り出してスタートボタンを押した。大変な時に観光に来たなと話しかける翔太郎に、あちらの街はさぞかし楽しくなっているんでしょうけど…と答えた女性の言葉に、翔太郎は色めき立ち思わず立ち上がる。
    「…そうだったわ。白い服を着てくれば、わかりやすかったのかも……」と女性。
    「白い服」が財団Xの制服を意味することに気付く翔太郎。

  3. SICファン より:

    6月15日発売のスピリッツ29号より『風都探偵』『aが最後の希望』編の概要をご紹介。
    ■第179話『aが最後の希望 2 / 財団の女』
    「はじめまして」翔太郎に話しかけた黒衣の白人女性は、元財団X局長で加頭 順の上司だったネオン・ウルスランド(演:ガウ)だと名乗った。
    風都を実験フィールドとしてガイアメモリを蔓延させた張本人と知り、喧嘩腰になる翔太郎。それに対し、財団Xの投資対象としてガイアメモリを承認したのは自分だから責任者だったかもしれないとウルスランド。現在は財団Xが解体状態となり現役を退いて余生を過ごしているというウルスランドは、仮面ライダー左翔太郎と少し話をしたいだけだと言う。
    ネオン・ウルスランドはまず財団Xについて語る。財団Xは、世界征服を企む秘密結社などではなく、死の商人と揶揄されるとおりシンプルな「金の亡者」だという。── 投資対象だった「NEVER」と「ヴィレッジ」── 現在は新規テクノロジーへの投資からも撤退しつつあり、分裂・解体を繰り返しているためこのまま消滅するかもしれない、と。
    その傷痕がこびりついている犠牲者としての風都の立場で、財団が消滅するのであればそれは天罰だと翔太郎。
    ガイアメモリの悪魔的な特殊性を語り始めるネオン・ウルスランド。ガイアメモリはそれに魅せられ捨てきれない者が後を絶たず途切れることがないため、今の風都のような災いを呼び続けている。財団Xの元関係者からもそんな連中ばかりが次々現れる。ガイアメモリは魔性の小箱であり、風都は、常に全ての災いが集まってくる魔性の街だ、とウルスランド。
    金の亡者でしかない財団から見れば、自分たちだけの世界を作り上げようとする万灯雪侍は理解不能の恐怖の対象でしかなく、かつて一度は制裁を試みたが失敗した。そして、今度は完全に手出しができない状況に陥ったことを知って、自分でもよくわからないまま風都に来ていたと告白するウルスランド。「………これがあなたの言う『罪』の意識、ってものなのかしらね。……仮面ライダー」
    「どうする? ここで私を始末でもする?」とネオン・ウルスランド。
    「……今はそれどころじゃねぇ。そうしたところで事態も良くならねぇしな…… それに……… あんたなりに…罪を数えているようにも見える。ただ俺が甘いだけかもしれねぇが…」と翔太郎。
    仮面ライダーの人間性を直接確かめた結果なのか、かすかにほくそ笑むウルスランド。「……話はここまで。時間をありがとう」と言うと、手に持っていたストップウォッチの停止ボタンを押す。9分55秒だった。「ああ、いけない、忙しかった頃の癖でつい…… もう時間なんか腐るほどあるのに」と言い残すと歩き去るウルスランドだったが、ふと足を止めて翔太郎に背を向けたまま振り返らず口を開く「…………そうだ。あなたと相棒に一つキーワードをあげるわ」。
    「astogurion(アストグリオン)」
    「おそらく……最後の希望になる言葉よ」そのまま歩き去ってしまうネオン・ウルスランド。
    それを見送ると停車しているハードボイルダーへと駆け出す翔太郎。
    惑星の本棚で「アストグリオン」を検索するフィリップ。
    パタン…と手にした本を閉じ「検索を完了し、全てを閲覧した」と一堂が待つ現実世界へと戻ってくるフィリップ。アストグリオンとは、脳細胞や筋肉、全身の神経などを超活性化させる効能を持つ、極めて貴重で生産量が少ない薬剤だという。そして、この劇薬を必要とする人物は、父親であるハルバー・ヘルスタインによる不老不死研究の実験台だったフィルデオ・ヘルスタインこと千葉秀夫しか思い当たらない、そして半死半生兵士の戦場での蘇生用として権利を有しアストグリオンを製造していた財団Xは、千葉秀夫が裏風都に確保していたそのストックが尽きかけていることに気付いているのではないか、と推理を述べるフィリップ。
    この情報に飛び付き、アストグリオンの在り処を突き止めてくれ、とフィリップに詰め寄る翔太郎。
    「落ち着け、左。そっちの調査は俺に任せろ」と翔太郎を止める照井。フィリップにはロードメモリの解析に専念してもらったほうがいい、と。
    捜査に向かおうと背を向けたまま、照井が語り始める。「……普段なら言わんが…言っておく。鳴海探偵事務所には感謝している。みんなのおかげで道を間違えずに済んだ」「永遠の伴侶にも出会えた」自分を見てこう言われた亜樹子は、これが実質的なプロポーズだったのか、顔面に喜びが溢れる。翔太郎に向き合い亜樹子を傍らにして照井が続ける。「街の平穏を取り戻すのは警察官として当然の義務だが、これはおまえへの義理だ。左は放っておくと危なっかしいからな。早く事件を解決し、愛する女性を取り戻して身を固めろ」「少しは落ち着くぞ。俺で証明済みだ」
    「とっ!突然、何言ってんの、おまえ?」と驚きうろたえ声が大きくなる翔太郎。
    「俺に質問をするな。連絡を待っていろ」と事務所のガレージを出て行く照井。
    「……だってさ〰️!」と顔面が喜びに崩れたままの亜樹子。心から翔太郎を思う照井の言葉に微笑むフィリップ。フッ…とため息をつくと「……照井の野郎っ………!」と翔太郎。
    震えながらテーブルに突っ伏す千葉秀夫。液体が満たされたチューブの中ではときめの精神改造が続けられている。裏風都の千葉秀夫の研究室である。
    万灯の「千葉秀夫が彼らしくないミスを犯した」という言葉が気になった双見 光が訪れ、声をかける。ビクッと驚いた千葉秀夫は、双見 光との会話にも突っ伏し顔を伏せたままである。
    チェアの背にかけられたときめの衣服。テーブルの上の、ガイアドライバーrex.、ジョーカーメモリ、スタッグフォン。
    ときめが手に入った嬉しさで注意が散漫になっていたのか、ときめの所持品の中にロードメモリがないことに暫く気付かなかった。仲間に渡してあった可能性が高い。ドーパントメモリを仮面ライダーが簡単に使用できるわけではないが、向こうにも厄介な天才がいる。── 双見 光も万灯が言った千葉秀夫のミスの具体的な内容を理解した。
    自分の迂闊さへの後悔なのか、テーブルに突っ伏したまま声をあげ激しく震え始める千葉秀夫。心配して近寄ろうとする双見 光を「…………寄るなっ…」とはねのける千葉秀夫。かすれる声で「……見るんじゃあないッ……………!!」とふりしぼりながら双見 光を睨みつけたその顔は、しわくちゃにしぼんでおり目玉だけが飛び出そうに大きかった。驚く双見 光。

  4. SICファン より:

    6月29日発売のスピリッツ31号より『風都探偵』『aが最後の希望』編の概要をご紹介。
    ■第180話『aが最後の希望 3 / 不老不死』
    テーブルに突っ伏し、皺だらけで目玉がとび出そうな凄まじい形相で「フヒィーッ フヒィーッ」と苦しい息をする千葉秀夫。どうにか息を整えることに成功すると、普段の子供の顔に戻る。ふらつきながら立ち上がり、突っ伏していたテーブルに腰掛ける千葉秀夫。
    「…思った通り……見た目のままの子供じゃ無かった……って事か、……秀夫さん」と双見 光。
    「……あなたにだけはこれを知られたくなかったですよ、光さん」と千葉秀夫。
    「俺だけには? どうして?」と双見 光。
    「あなたは優秀だ。その上、野心も上昇志向も強い。万灯さんの好みの人材です。ぼくの足もとをすくう材料を与えたくなかった」と千葉秀夫。
    「それは買い被りでしょ。万灯さんにとって、秀夫さんより大事な幹部がいるとは思えないけど」と双見 光。
    「あなたもそろそろ気づいてるはずだ。あの人にとって本当に大事な人間は一人しかいない」と千葉秀夫。二人はチューブ型の水槽の中のときめを見つめる。「その他はね、どうでもいいんですよ、極論。妹のトワさんですら、平然と犠牲にするんだから」と千葉秀夫が続ける。
    しばしの沈黙。
    千葉秀夫が告白する。「もう秘密にしても意味ないですよね。お察しの通り、ぼくは見た目通りの年齢ではない」「不老不死なんです。特定の条件さえ満たし続けていれば、ね」
    目を見開いて千葉秀夫を見つめる双見 光。秀夫は続ける。
    「そんな死さえ超越したぼくが、はじめて感服し、畏怖した人物… …それが万灯雪侍です。ぼくの価値を見い出してくれた恩はもちろんありますが、それだけではない!」「あの鋼鉄のような狂気! あれに触れていると安堵するんですよ! 嫌われたくないし、見捨てられたくない! それだけは耐えられない!」「魔王に出会えた魔物のような心情。ですかねぇ」語りながら狂信者の目付きとなる千葉秀夫。その姿を無言で見つめる双見 光。
    ようやく立ち上がる千葉秀夫。自分の肉体を最新に保つための養液に配合しなければならない希少な薬が、財団Xからの供給が途絶え底をつきつつあったところに、ときめの精神改造のためにも必要となり、限界を迎えた。万灯の最優先であるときめへの処置は必須、自分の醜態もさらせない。だから、禁を破って真・風都から抜け出し、万灯に知られずその薬を入手するしかない。ロードメモリの流出を早期に発見できなかった上に、自分の都合で街から出ようとしている、これを報告されたらアウトである。そこまで説明して「どうします、光さん?」と問いかける千葉秀夫。
    踵を返し研究室から出て行く双見 光。「…………報告しますよ」「『水槽の中のときめさんは美しかった』……『順調そうでしたよ』……ってね」
    双見 光が退出する姿を見送った千葉秀夫は、懐からビゼルを取り出す。
    鳴海探偵事務所。翔太郎がコーヒーを入れている。家を失って事務所に居候している店長(元サンタちゃん)の姿が見えないことを亜樹子に聞くと、街の調査ついでに動物たちの住処を探しているのだと教えられる。ミックはケージの中の一匹の猫と仲良くしている。亜樹子は翔太郎の入れたコーヒーを口にして、翔太郎が心ここに在らずの時だけに可能となる「美味さ」を感じてしまう。
    そこに激しい足音が聴こえる。照井を期待する翔太郎。
    叫び声とともにドアを蹴破って入ってきた露出度の高い服装の女性は、手にした鞭でいきなり翔太郎を絡め取ると足下に引き寄せ、右足で踏み付ける。風都博物館の現館長、轟 響子だった。「お待ちかね! 助けに来たわよ、翔太郎くん!」
    そこに「やあ、待ちかねました!」とフィリップが現れる。
    フィリップの右手にぎゅっとしがみついて「嬉しいわあ! 頼ってもらえて!」と轟 響子。
    そしてフィリップが本当に呼んだ人物も入室してくる。それは『死神はlの顔』編に登場した、園咲琉兵衛の最後の知恵袋「L・A・S・T」の唯一の生存者、遺伝子工学者の咲夜栄介だった。咲夜は現在は風都博物館の顧問だから館長経由で依頼しただけだとフィリップ。自分が必要とされてないことを知り、へなへなと座り込む轟 響子。
    咲夜は、ガイアメモリの人体に対する影響について自ら抜粋したという資料を大量に持ち込んでいた。「私はもう園咲さんのした事から目を背けないと誓った。少しは街の役に立たなくては、お父さんの罪と今も戦い続けている君に申し訳が立たんからね」
    礼を言うと咲夜を連れて再び地下へと去って行くフィリップ。
    残される翔太郎、亜樹子、床に座り込む轟 響子。
    その時、翔太郎に照井から電話が入る。照井はもう風都警察署の事務室を出て、愛車の傍らにいる。「こちらも進展した。すぐ来てくれ。ここにもおまえにとって頼もしい助っ人が来てるぞ」と照井。
    誰の事かと訝しむ翔太郎に対し、「現地で会おう。そこに千葉秀夫が現れ、奴のドライバーなり、ビゼルなりを押収できれば……新しい突破口が開ける!」と照井。
    満月の夜。大きな倉庫の扉を一人で開ける千葉秀夫。息を切らしよたよたと歩みを進める千葉秀夫の正面、大きな「X」のロゴの下に「astogurion」と印刷された箱が目に入った。

  5. SICファン より:

    7月13日発売のスピリッツ33号より『風都探偵』『aが最後の希望』編の概要をご紹介。千葉秀夫の正体が匂わされます。
    ■第181話『aが最後の希望 4 / 千葉秀夫は殺せない』
    鳴海探偵事務所の地下ガレージ。デスクに向かうフィリップを見守る亜樹子と遺伝子工学者の咲夜栄介。初めて入った地下ガレージに驚きと感激の声を上げる轟 響子。ドーパント用のガイアメモリを人体に影響なく転用することはほぼ不可能だという結論に達するフィリップと咲夜栄介。人間に使えないのであればロボットとかに使わせてみれば、というアイディアを出す轟 響子。例えばメモリガジェットに使用したとするとガジェットのAIが悪影響を受け暴走する危険がある、とスタッグフォンを起動しながら、そのアイディアを否定するフィリップ。人体への悪影響を完全に消し去ったWやアクセル用のメモリを作った園崎文音のガイアメモリ精錬精度が驚異的なのだと語る咲夜栄介。ドーパント用ガイアメモリを使用していた園崎家の面々がドライバーを使用しながらもメモリの悪影響を受けていたとしか思えないことに、フィリップの母の驚異的な技術を納得する亜樹子と轟 響子。Wの身体や武器に付いているメモリスロットは全て肉体の一部であり、影響を受けずにはいられない、かといって今の自分には母のレベルの精錬は無理だと、行き詰まり悩むフィリップ。「こういう時こそ私がなんかホームラン打たんと!」と素振りポーズを繰り返す亜樹子は、飛行するスタッグフォンをキャッチすると、暴走してもよいようなバカみたいなAIガジェットを作ればどうかと言い出す。咲夜栄介や轟 響子と意見を交わす亜樹子。フィリップは、何かを閃いたのか、立ち上がるとリボルギャリーぎりぎりのところまで歩き遠くを見つめる。「…………亜樹ちゃん」「出たぞ。場外ホームランだ……!」と振り向くフィリップ。え!っと驚く一堂。その時、フィリップの腰にWドライバーが出現する。
    外は満月の夜である。大きな「X」のロゴの下に「astogurion」と印刷された箱をボーンズに倉庫から運び出させる千葉秀夫。本人は箱の山の上に手を付き、苦しそうである。
    「………大荷物だな」
    その声にビクッと驚く千葉秀夫。
    「こんな夜中にお引っ越しかい?」とその声は続ける。
    倉庫内の照明がオンになる。倉庫の入口には翔太郎と照井が立っていた。翔太郎の腰には既にWドライバーが巻かれている。「なんなら手伝うぜ。アストグリオン運び…!」と翔太郎。
    低い唸り声を上げ今にも彼らに飛びかかりそうなボーンズを制し「……あーあ、嫌な事は重なるもんだ」と千葉秀夫。
    「アストグリオンの名まで知っているとは… またフィリップさんの入れ知恵ですね」と千葉秀夫。「まーそんなとこだ。相棒には伝えた。すぐ飛んでくると思うぜ」と翔太郎。「だがここを見つけられたのは照井の功績だ」
    歯ぎしりするかのような表情の千葉秀夫。
    「…プラス、強力な助っ人のおかげさ」と言う翔太郎に、「助っ人? どこのどいつです?」と千葉秀夫。
    スッと右手を上げ「明快にお答えしよう」と声を上げた男と、もう一人が倉庫の中に入って来た。
    声の男は右手を左隣の翔太郎の肩に置くと、「この左翔太郎に救われた…かつての親友だ」と名乗った。
    それは『迷路棟のh』編に登場した、東風大の准教授だった本条隼人と不動院春馬教授だった。
    アストグリオンが千葉秀夫の肉体維持に不可欠な薬品だということは、ハルバー・ヘルスタイン博士は迷路棟にいる頃からそれを必要としていたはずだと考えた照井が、本条隼人に捜査協力を依頼、保護観察扱いで保釈した。さらに過去に詳しい不動院教授にも声をかけたのだった。
    ここ、東風大の農学部がある霞谷キャンパスは、本条隼人が財団からヘルスタイン博士の遺産の調査を命じられた際、施設全体の再探索を命じられた場所であった。そして不動院教授は霞谷キャンパスから迷路棟のヘルスタイン博士宛に定期的に荷物が届いていたことを覚えていた。それらから東風大・霞谷キャンパスにヘルスタイン博士が備蓄していたアストグリオンがあると推理した照井は、隠し倉庫を発見したのだった。
    ぬぐぐぐ…っと千葉秀夫。
    「………ありがとよ、隼人」「街の一大事だからね。それに……少しでもおまえに償いがしたかった」と拳と拳を合わせる翔太郎と本条隼人。翔太郎は不動院教授にも礼を述べる。
    倉庫内にエクストリームメモリが飛来し、フィリップが出現する。驚く不動院教授。立ち上がると翔太郎と本条隼人を見て「見事に見つけたね、千葉秀夫を」と声をかけるフィリップ。
    「さて、頭のいいおまえの事だ。もうこっちの次の台詞はわかるよな?」と翔太郎。
    「ビゼルを渡せ…でしょ」と千葉秀夫。
    「ああ、なんならドライバーでも構わんぜ」という翔太郎に、「やっぱり……ロードメモリを持ってたか」と反応する千葉秀夫。
    千葉秀夫「いずれにせよ、ときめさんを助けに行こうというわけだ。残念ながらもう手遅れだと思いますけどね」
    翔太郎「んだと?」
    千葉秀夫「それに……ぼくが素直に従うとでも!?」
    アストグリオンの箱を床に置いたボーンズ達が襲いかかってくる。しかし、一体は右足首が折れて床に転がり、他の何体かも動きが止まり溶け崩れていく。
    その様子に驚いた千葉秀夫は急に苦しみ始める。その顔には皺が走り、目玉がこぼれ落ちそうになっていた。
    分身体である、ブラキオサウルス・ドーパントの体皮から生成した化石兵を維持できないどころか、本人の肉体維持さえ厳しいほど、不老不死の反動が急速に現れている。
    「千葉秀夫、降伏したまえ」「この場でメモリやビゼルを全て放棄するなら、君の生命だけはなんとか維持できるように努力する」と迫るフィリップ。
    右手で顔を隠している千葉秀夫。「…驚いたな。ぼくに命乞いをさせる気ですか?」「もう……死なないっていうのに!?」「冗談じゃない。生死を超えた存在であるぼくが、なんで下等なただの人間どもと対等のテーブルについていると思うんです? いくらぼくと同じ科学が生んだ怪物…魔物同士とはいえ……フィリップさんにもそんなことを言われたくはないですね!」
    「……君のその不老不死は望んで手に入れたものではないはずだ。実の親から無理やり与えられたものではなかったのか?」とフィリップ。
    何かを考え込むかのような千葉秀夫。
    「今からでも普通の人間としての人生を送るべきだ。父の呪縛から逃れて……!」「……同じ『魔物』からの提案だ」とフィリップ。
    「………………」やはり何かを考えるかのような千葉秀夫。
    翔太郎と照井も千葉秀夫の反応に注目する。
    「あー……。そうかそうか」「やっと理解しましたよ。フィリップさんはぼくを……千葉秀夫を、フィルデオ・ヘルスタインが父親から不老不死にされた姿だ、と推理していた、って事ですよね……」と千葉秀夫。
    「………………!?」呆然とするフィリップ。
    「なるほど、そう思えるのも無理はないか。迷路棟に出没していた少年がそのままの年齢で生きているわけだし……」「…ふふっ」と不気味な顔付きをする千葉秀夫。
    その顔を見た不動院教授は腰を抜かして恐れおののく。「あのっ!………あの目はっ……」「ま…………まっ………まさかっ……!」
    仮面ライダー達に背を向ける千葉秀夫。「そんなに驚くことはないだろう? 不動院くん…」「あの時、ちゃんと君に言ったじゃないか……」
    かすかに振り返って言う、「『僕は見つけたよ。死なない方法を…!』…………とね!」。その表情は、不動院教授にはハルバー・ヘルスタイン博士に見えた。
    何かを悟るフィリップ。

  6. SICファン より:

    7月27日発売のスピリッツ35号より『風都探偵』『aが最後の希望』編の概要をご紹介。千葉秀夫との対決は次回から。
    ■第182話『aが最後の希望 5 / 本物の悪魔』
    東風大・霞谷キャンパスの隠し倉庫の中。
    フィリップが自分をフィルデオ・ヘルスタインだと誤解していることに気を良くしてか、饒舌に身の上を語る千葉秀夫。
    「さすが、フィリップさんは優秀だ。半分は合ってます。フィルデオ・ヘルスタインは不老不死の実験台にされた少年…… そこまでは正しい。だけど…そのままフィルデオが現代まで生きてきたわけじゃないんだ。僕が見つけた死なない方法とは……新しく若い器に自分の精神を移し替えて生き続ける事だったんですよ! この肉体はフィルデオのものだが、僕は違う! その中にある精神、即ち僕のかつての名は…!」
    「ハルバー・ヘルスタインだ………!」
    千葉秀夫にヘルスタイン博士を感じて腰を抜かしていた不動院教授が、照井と本条隼人に両脇を支えられてようやく身を起こす。「ヘルスタイン博士が……生きていた…! 呪いがっ……現実にっっ!」
    「酷いな、不動院くん。現実になったのは呪いじゃない。僕の理想だよ」と千葉秀夫。
    「…嘘だろ……… だったらてめえは…実の息子を自分の生贄にしたって事なのか!?」と翔太郎。
    「ややオカルト的ですが正しい表現ですよ、左さん。僕は長年この方法を模索していたんだ。どう肉体を改造しても寿命は永遠にはならない! ならばどうすればいいか…………」
    「乗り換えればいい!」
    「あなただってバイクが古くて動かなくなったら新車に替えますよね?」
    「僕は自分の器として息子・フィルデオを手に入れた。彼にも妻にも……愛などは欠片も感じていなかったですよ。ただ自分と肉体の適性が合う人間さえ確保できればそれで良かった。僕自身には死を遅らせる事にしか使えなかったアストグリオンでしたが、フィルデオには大きな効果があった。投薬さえ続ければ相当な年月、若さを維持できる肉体に改造できました。」
    「そこまではいい。だが行き詰まった。脳移植などの物理的な方法ではどのようにしても生体反応的にバグが生じる事が判明した。移植後、拒絶反応で急死する可能性もあるし、フィルデオでうまくいったとしても次以降に危険がつきまとう! 脳そのものでなく、人間の精神を抽出する方法はないのか… 一つだけあった!」
    「…………思念波!」「…か!」フィリップが言葉を発する。
    「そう! 素晴らしい! 大正解です!」千葉秀夫が叫ぶ。
    「僕は自分の精神の全てを思念波に変えて肉体に流し込むシステムを発案・構築した! これなら強い思念波特性の人間であれば誰でも僕の器にできる! ハードディスクにデータを流し込んで書き換えるように! 実験はハルバーの肉体の限界ギリギリで成功し、僕はフィルデオの身体を使って子供に戻る事ができました!」
    「だから……万灯はああ言ったのか… 裏風都に精神と肉体を分離するテクノロジーの持ち主がいる……と。それが千葉秀夫おまえだった。」「万灯トワの精神を思念波に変換し、肉体から取り出して裏風都と一体化させたんだ!」とフィリップ。
    精神と街を一体化したという事実に驚く照井。
    「…ふふふっ、いけないいけない。喋りすぎたな。フィリップさんの頭脳をわずかでも上回れたのが嬉しくて…」と笑みを浮かべる千葉秀夫。
    「……信じられない。そんな悪魔のような研究をして…我が子まで犠牲にして…!なおかつ平然と子供のふりをして生き続けていられるなんて!」と陰鬱な表情の本条隼人。
    「……子供のふり? わかってないなあ…」
    「『ふり』じゃないですよ! 事実子供なんだ!」と声を荒げ自分の胸を叩く千葉秀夫。
    右手の人差し指を立てると「万灯さんには忠誠を誓っていますがただ一つ! 僕を年上扱いする事だけは遠慮してもらってます!」
    その鬼気迫る様子に押される照井。
    「……そうか。フィリップさんが僕をフィルデオと誤解していたのはあの出会いのせいですね?」千葉秀夫が語ったのは、『bたちの宝物』編で初対面だったフィリップに対し、自分が悪人の道具とされていたことに対する「憎しみ」について尋ねた事だった。
    「あれを父親の実験台にされたフィルデオの言葉だと思った、と。あの時の僕の怒りの感情に偽りはなかったですよ。あなたにはとてもシンパシーを感じた…… 僕も父の実験台でしたからね………!」
    「…………なんだって……!!?」とフィリップ。
    不老不死の研究はハルバーの父・フィルデオの祖父から始まっており、ハルバーは父親の実験の副作用により、幼い頃から、現在皆が「ハルバー・ヘルスタイン」の姿として知る晩年の顔と肉体であり、その姿に年齢が追いつくまで顔を隠して生きてきたという。父の死後財団と出会い、迷路棟に籠り老衰死の恐怖と戦いながら研究を続けていたのだと。
    「僕は獄中死寸前だったって事ですよ……! だからね、いいじゃないですか。フィルデオの身体をもらうぐらいは…… 父にされた事をしたまでだ」
    翔太郎以外の一堂が唖然とする。
    「僕は奪われた少年時代を取り戻した! ちゃんと『子供扱い』してくれなきゃあねえ! ははははっ……!」狂気の笑い声をあげる千葉秀夫。
    唖然とするフィリップの横を、翔太郎が無言で進み出る。
    [ヒート!]
    翔太郎はヒートメモリを起動すると手にしたスタッグフォンに挿入する。
    ライブモードに変形したスタッグフォンは炎のクワガタムシと化し、千葉秀夫の傍らのアストグリオンの箱を貫いた。発火するアストグリオンの箱。
    脱いだジャケットで必死に消火しようとする千葉秀夫。「これがどれだけ貴重なものか! 一滴が黄金に等しいんだぞ! なんてバカな真似を………っ!」
    「…………知った事かよ……!」
    その言葉に振り向いた千葉秀夫を睨みつける翔太郎。
    「…普通の人間はなあ……自分がやられた嫌な事は他人にはしねえように生きるんだよ!てめえみてえな底なしの外道になるくらいなら、俺はバカで下等なただの人間で結構だ!」
    フィリップも前に進み出る。「同感だ。ぼくも悪魔呼ばわりされるような魔少年だったが、本物の悪魔は格が違う。おまえを上回らなくて本当に良かった。相棒同様、おまえにはかつてない嫌悪感と怒りしかない!」
    Wドライバーを装着した二人で一人の探偵が並び立つ。
    千葉秀夫の表情が変わる。
    ジャケットを投げ捨てドライバーを装着する千葉秀夫。
    「…………もうここまでだね。僕のメモリは目立つからなるべく使いたくなかったが………… 生命には代えられない!」
    [ブラキオサウルス!]
    千葉秀夫が起動したガイアメモリをドライバーに挿入する。
    変身・巨大化した千葉秀夫/ブラキオサウルス・ドーパントが倉庫を押し破り、夜の東風大・霞谷キャンパスにその巨体を現す。「おまえたち全員を駆逐して守らなくては! この薬を…いや! 僕の永遠の生命を!」
    崩れる倉庫の中。
    「安心しろ、千葉秀夫。永遠に生きる心配など、もうしなくて済むようにしてやる………」ドライバーを装着する照井。「おまえを裁く! この街の法でな!」
    [アクセル!]
    「変ッッッッ身!」
    [サイクロン!][ジョーカー!]
    「変身!!」
    ブラキオサウルスの頭部に向かって一直線に跳躍するW。ブラキオサウルスの腕→肩→首と飛ぶように駆け上がるアクセル。
    Wとアクセルのダブルキックがブラキオサウルスの顎を蹴り上げる。

  7. SICファン より:

    8月17日発売のスピリッツ38号より『風都探偵』『aが最後の希望』編の概要をご紹介。実写ドラマにタブーやゾーンを登場させたドーパントデザインのセンスは相変わらず流石です。
    ■第183話『aが最後の希望 6 / 代償』
    東風大・霞谷キャンパスの隠し倉庫から屋外へと脱出する不動院教授と本条隼人。
    まさに怪獣サイズの巨躯を現した千葉秀夫/ブラキオサウルス・ドーパントを目にし、「迷路棟に続いて霞谷キャンパスまで… ……これが…… ……呪いだ……!」とうなだれる不動院教授。本条隼人が「違いますよ。元凶のヘルスタイン博士は生きていた! 彼が現実にやった事です! 呪いなんかじゃない! 犯罪です!」と大きな声で力づける。
    ドーパントの頭部に攻撃を加えるWとアクセルの姿を頼もしそうに見上げ、心の中で翔太郎の名を呼ぶ本条隼人。
    [エクストリーム!]
    [ブースター!]
    仮面ライダーが二人ともフォームチェンジし、ブラキオの腕の一振を力を合わせて剣で受け止める。その二人を尾で薙ぎ払うブラキオ。吹き飛ばされる二人だったが、アクセルブースターは途中から自律飛行し、校舎に激突する寸前のWを受け止め、地上に着陸する。
    「一気に決めるぞ」とアクセル。
    「一気に? 決める? こっちの台詞なんだよ、それは…………っ!」ブラキオの左手のひらから小さな何かが飛び出してブラキオの腹部に向かう。
    [エナジー!]
    ブラキオの臍かのように露出しているガイアドライバーrexの左側面のスロットに起動されたエナジーメモリが装填される。
    その途端にブラキオの両目がライトのように光を放ち始める。恐竜の頭部の形状をした部分から長首とそこから尾の先端まで連なる脊椎様の部分が発光し高音の唸りを上げる。バカンッ 長首の先端の恐竜の頭部が裂けるかのように大きく口を開く。
    Wが攻撃に備えビッカーシールドを前に身構える。
    ブラキオの開いた口の中が眩く光り、その光が一層強くなる。
    「消え失せろ!」叫ぶブラキオ。
    しかし恐竜頭部の口内の光は、放たれる前に急に小さくなり消滅した。
    驚く仮面ライダー達の目の前で、恐竜頭部の下顎が轟音を上げて地面に落下する。
    そして発射へと向かわなかったエネルギーは、ブラキオの脊椎様の部位の各部でボコボコボコッと膨れ上がり破裂した。この勢いで、下顎の外れた恐竜の頭部が吹っ飛び仮面ライダー達に向かって転がってくる。二人が避けると校舎の壁を破壊して、校舎内で停止した。
    「そ………そんな…… なぜっ…… ううっ!?」ブラキオの肉体は溶け崩れ始めていた。
    「やはり……肉体が限界だったようだな。エナジーの過度の充填に耐えられず、ボーンズ同様ドーパントの体組織も崩壊が始まった」とフィリップ。
    WCJXは「罪を数えろ」のポーズをとる。「俺たちが言うまでもなく……おまえの身体が過去の罪を数え始めたようだな!」と翔太郎。
    叫び声を上げるブラキオ。
    その体躯は急速に縮小し数メートル程度までになり、地に両手を付く。苦しそうな息づかいである。
    「……まだだ! ……嫌だ! ……こんなところで僕の永遠の生命を途絶えさせるわけには…!」
    身体を起こすと叫び声を上げながらWに襲いかかるブラキオ。
    エクストリームメモリを一度閉じ再び開くW。
    ブラキオの渾身の右パンチは空を切り、Wは思わぬ位置に移動していた。
    「息子の生命を横取りまでして、もう充分に生きたろ。そろそろ仕舞い時だ」
    Wがゆっくりと浮遊する。
    [エクストリーム・マキシマムドライブ!]
    「ダブルエクストリーム!!」
    WCJXの必殺キックがブラキオのボディにヒットする。
    悲鳴を上げながら激しいスピードで吹き飛ばされ校舎に激突するブラキオ。
    校舎の壁に空いた穴から千葉秀夫が、息を切らしよろけながら歩み出る。
    ドライバーからブラキオサウルスメモリを抜こうとする千葉秀夫だったが、その手が抜き取るより先に排出され地面に落ちたメモリは砕け散る。
    より一層、顔面に老いが現れる千葉秀夫。
    「ここまでだ。降伏したまえ」とフィリップ。
    無言で千葉秀夫へと近付くアクセルブースター。
    「やめろっ! 近寄るなぁぁっ!」叫ぶ千葉秀夫。
    「往生際が悪いとはまさにこの事だ! 逮捕・連行する……ッ!」千葉秀夫に手を伸ばすアクセル。
    千葉秀夫の表情がこわばる。
    その時凄まじい斬撃が水平に走り、Wとアクセルが後方へ飛び退る。
    コロン…コロロロン…
    中脚と後脚がない人間大の真っ白いゲンゴロウのようなモノが、尻の先を下にして立ち上がっているかのように浮遊しており、まるで起き上がりこぼしのようにふらふら揺れている。仮面ライダー達を退けた右腕は太く鋭利なハサミの片側の刃のようである。頭部には右上・左上・右下・左下の四隅にラッパのような突起がある。顔面には目か口のようにも見える七本のスリットが顔面の中心から放射状に存在する。
    ナイト・ドーパントであった。
    双見 光が数人の黒服を従え裏風都から出現した。
    「光さん……僕を助けに? なぜ………? こっちの街に出たら……あなたまで万灯さんに罰せられるかもしれないのに……」と千葉秀夫。
    「さあ、なぜですかね? 理由は『なんとなく』としか言いようがない………… オレにも『なんとなく』理解できただけですよ、あなたの言う…『魔王に出会えた魔物のような心情』ってやつが…」と淡々と答える双見 光。
    その言葉に安堵したのか、一瞬表情が緩んだ千葉秀夫は力尽きたか気を失って傍らのナイト・ドーパントに倒れ込む。
    双見 光は千葉秀夫とアストグリオンの回収を黒服達に命じる。
    それを阻もうとする仮面ライダーの前にナイト・ドーパントが立ちはだかる。
    アクセルブースターのエンジンブレードを、細長い楕円で丸みを帯びた甲虫の背のような左腕で受け止めるナイト。
    黒服が千葉秀夫を背負って救出しようとする様子を見た仮面ライダーは決着を急ぐ。
    [プリズム・マキシマムドライブ!]
    [エンジン・ブースター・マキシマムドライブ!]
    ボウム ナイトの左腕の、丸みのある山のような部位が身長ほどに膨れ上がる。
    二人の仮面ライダーのマキシマムの斬撃でも、その表面を裂くことしかできない。
    右腕の斬撃で二人の仮面ライダーをはね飛ばすナイト。
    右腕を伸ばし360°高速回転しながら襲いかかるナイトの斬撃に圧倒されるWCJX。
    2対1であることからナイトをもう一体増員する双見 光。命じられた黒服の一人がナイト・ドーパントに変身する。
    Wを襲うナイトの後方空中から斬りかかろうとするアクセルブースター。
    しかしその背をもう一体のナイトの回転斬撃が襲った。
    ダメージを受けるアクセル。その傍らに折り立つW。
    コロン… コロロロン…
    対峙する二体のナイト・ドーパント。

  8. SICファン より:

    8月31日発売のスピリッツ40号より『風都探偵』『aが最後の希望』編の概要をご紹介。次章から決戦開始か?
    ■第184話『aが最後の希望 7 / 絶対的な騎士』
    夜の東風大・霞谷キャンパスで続くW&アクセルと二体のナイト・ドーパントとの激闘。
    空中浮遊しながら高速水平回転して剣である右腕を振るう猛攻に、WCJXもアクセルブースターも防戦一方である。その間に千葉秀夫を背負った黒服はいまにもゲートに入ろうとしている。
    焦るアクセル。フィリップ「ナイトメモリのすべてを閲覧した!…………だが…!」、翔太郎「あんまりいい結論じゃねえな…」
    背中合わせのアクセルにWが声をかける。翔太郎「照井!」「マキシマム級の攻撃を連続でぶつけるんだ! でかいの一発じゃなく、連発にして、だ!」、フィリップ「エンジンメモリの能力を分散して放て!」
    Wとアクセルそれぞれに向かって突進してくるナイト。Wとアクセルは同時に跳躍して、それを避ける。衝突する二体のナイト。流石にダメージがあったのか、ナイト二体はグラつき姿勢を崩す。
    エンジンブレード:
    [スチーム!]
    [ジェット!]
    [エレクトリック!]
    プリズムビッカー:
    [サイクロン!]
    [ヒート!]
    [ルナ!]
    [ジョーカー!]
    それぞれの単発攻撃が連続でナイトを襲う。今回は明らかにダメージを受けている。
    ここぞとばかりに必殺の一撃を放つWとアクセル。
    「プリズム・マキシマムドライブ!」
    「エンジン・ブースター・マキシマムドライブ!」
    左手を盾に変形させて防ぐ余裕もなく、攻撃をボディに食らう二体のナイト。爆発が起きる。
    距離をとって着地するWとアクセル。しかし、大ダメージを受けているにもかかかわらずメモリブレイクされず、剣を胸下に掲げたポーズで立つ二体のナイトに、驚きを隠せない仮面ライダーたち。
    そこを複数の超高熱弾の爆撃が襲う。その隙に二体のナイトは煙に掴まれて空中を移動し回収されていく。
    「あばよ」と言い残したリアクター・ドーパントは、部下たちと共にゲートの向こうへと消える。
    突進するWとアクセルだったが、その手は届かずゲートは消えてしまう。空振った右の拳を握り締め叫び声をあげるW/翔太郎。
    「大丈夫か、翔太郎」本条隼人が、そして不動院教授が変身解除している翔太郎に駆け寄る。
    「『怪我はねえか?』って意味なら大丈夫だ。でもな………」と翔太郎。
    「逃げられてしまったね……」と本条隼人。
    ロードに代わり敵の主戦力となったナイトの存在を噛み締める照井。
    「敵戦闘員としては最悪なメモリを選ばれてしまった……」フィリップがナイトメモリについて照井や本条隼人に解説する。「とてつもなく強固なボディを持ち、パワーもスピードもある。だが一番厄介なのはその『精神』だ。ナイトメモリはまさに王のために身を投げ出す騎士の如く使用者の忠誠心を極限まで高める。これが肉体の強度以上の耐久力を生む。恐怖や痛みに対して精神が鈍化すると言ってもいい。普通なら装甲を突破しメモリをブレイクできるような必殺技でも、それが一撃のみならこの精神力で耐え切ってしまうわけだ。だからダメージを連続で与え続けて押し切るしかなかった」
    「要するに『王様を守るためにただただ身を投げ出すようになるメモリ』ってわけさ。…今の万灯が一番欲しがりそうな手下だぜ!」右の拳を左手のひらに打ちつける翔太郎。
    「…逃がしちまった。せっかくの最後の希望だったのに……」と翔太郎。
    「……いや、そう簡単には逃さない」とフィリップ。「裏風都突入の可能性を探るのはぼくと照井 竜の両面作戦だったのを忘れたかい、翔太郎?」「さっき完成の連絡を見た。そろそろここへ着く頃だ………」
    軽い地響きが聞こえてくる。
    一同の眼前にリボルギャリーが到着する。その中から、亜樹子、轟 響子、咲夜栄介が降りてくる。それに続いてチームアクセルの4人も現れる。
    フィリップによると、完全なAI制御のガジェットではメモリの毒素の影響を受けてしまうので、手動操縦に切り替えることができるリボルギャリーでロードメモリを使用するのだという。シュラウドには既にビークル用マキシマムスロットの構想があったらしく、そのためのスペースが用意されていることにはフィリップも気付いていたという。
    チームアクセルの後藤留美子がその機構を紹介する。それはリボルギャリーのリア中央最下部にあった。後藤留美子がダイヤルのような取っ手を回すと、人間大のメモリのようなデザインのパーツがゆっくりと引き出しのようにせり出してきた。
    チームアクセルはリボルギャリーの隠し機構をアクティブにすることを依頼され、そこに咲夜栄介のデータ緩和計算を組み込むことでドーパント・メモリの障害発生率を0.00005%以下に抑え込むことができるようになっていた。
    フィリップは咲夜栄介から受け取ったロードメモリを起動すると、リボルギャリーからせり出したパーツの中央あたりの位置に装填した。唸りをあげて、せり出していた引き出し様のパーツが収納される。
    [ロード・マキシマムドライブ!]
    リボルギャリー後部のリボルバーハンガーが高速回転を始め光も放ち始める。
    驚くフィリップと翔太郎。
    「追いかけよう!」「今ならまだ敵は混乱しているはずだ。そして何より…千葉秀夫! 奴は万灯と並ぶ史上最凶の犯罪者だ。放置できない。あの悪魔に相応しいのは、異次元の隠れ家ではなく、こちらの世界の牢獄だ」とフィリップ。本条隼人と不動院教授も頷く。
    「ああ! ありがてえ! 行くぜ、相棒!」と翔太郎。
    閉じたリボルギャリーのキャノピーが放つ光が前面を照らす。そこに異次元へのゲートが開かれる。見守っている一同から驚きの声が漏れる。
    リボルギャリーがスピードを上げながらゲートへと突進していく。
    裏風都。裏風都タワーとでも呼ぶべき建築物の足下にある、円盤状の施設。
    千葉秀夫が意識を取り戻す。目を開くと、そこは自分専用の秘密の研究施設だった。横たわる千葉秀夫の前に現れる万灯雪侍。驚いて声をあげる千葉秀夫。
    「そう…君が秘密裏に用意していた自分用の特殊セクションだ。気づかないふりをしていてあげたけど、ここが一番君の回復に適していたのでね」と千葉秀夫に背を向けて歩む万灯。「相当危険な橋を渡ったみたいだね。まあ無事薬品が手に入って良かった。光くんに感謝したまえ」
    部屋の入口付近には双見 光が立っていた。
    慌てて上体を起こし言い訳をはじめようとする千葉秀夫「万灯さんっ……僕はっ……………」
    「今回の件は不問にしよう。ナイトの実践テストにもなったしね。だが…………あえてここからは敬語に戻しますよ、博士」と万灯。
    「あなたこそ私の願望を叶えるための最高の人材と見込んで我が同志に加わっていただきました。事実、あなたは私の望む全てを実現した。わかるでしょう?」「『実現した』んですよ、私の理想の街は、すでに」
    震えながら答える千葉秀夫「僕はもう用済みだ… …と言いたいんだね」
    「私はあなたのように永遠に生きていたいとは思わない。ただこの命の続く間だけ、愛する者と、この地上に誰の手出しもできない世界を構築していたい! 使い捨ての実験動物だった我々が一瞬でもこの世の頂点にいた、その証が欲しい! それだけなんですよ」図らずも熱弁を振るうかのようになる万灯。
    双見 光も目を見開く。
    (揺るがない! 凶気に微塵のブレもない! やはりこの男には敵わない。僕の100年程度の妄執ぐらいでは全く及びもしない…! 恐ろしい! だが…………なぜか………! 癒される!)千葉秀夫は万灯への心酔を強め恍惚とする。
    落ち着きを取り戻した口調に戻る万灯「だがあなたへの感謝と敬意はなくなりはしない。私たちの没後にあなたがこの街をどう使おうとかまいません。永遠の命をここで満喫するなりなんなり、約束通りお好きにされるといい。それでよろしいですかな、博士?」
    「…ええ。僕も最後まで約束を果たしてみせますよ、万灯さん」と千葉秀夫。
    「……では、話を戻そう、秀夫くん。特に処罰はない。このまま体調が戻るまで回復し続けても良いが、私が君なら適度に切り上げてときめの仕上げの方に戻る事を選択するね……」と万灯。
    思わず上体を起こし「…当然そのつもりです」と答える千葉秀夫の目前で、部屋の外へ出て行こうとする万灯と双見光 。
    行き先を問う千葉秀夫に対し「侵入者を仕留めてくる」と答える万灯。
    「!?」「仮面ライダーたちがここへ!?」と驚く千葉秀夫。
    「ロードを取られたんだろ? 彼らの能力ならそろそろ手段を見つける頃合いだ。そしてこちらの混乱を見越して追撃してくる、私が彼らでもそうする」
    万灯が首だけ振り向く「決着の時が来た、という事だよ………!」

  9. SICファン より:

    9月14日発売のスピリッツ40号より『風都探偵』『aが最後の希望』編の概要をご紹介。オーロラの実力は想像を絶していた…(本人によるオーロラ現象の説明には若干の違和感があり、それが故に無敵の能力となるという理屈にも納得感はありませんが)
    ■第185話『aが最後の希望 8 / 敵風都突入』
    二つの世界をつなぐトンネルのような通路を激走するリボルギャリー。その中には翔太郎、フィリップ、照井の他に亜樹子の姿もあった。亜樹子はガンギマリの目でスタッグフォンを手にしリボルギャリーの操縦を担っている。
    残ったほうが良かったのではないかという翔太郎とフィリップに対し、ロードメモリをリボルギャリーに使うというアイディアをフィリップが思い付くきっかけを与えたことを上げ「いんや! 場外ホームラン打ったんやから私にも参加権あるやろ!」と言い張る亜樹子。さらに「それにギャリー様の操縦なら結構手慣れたもんやし、私が一番 3人の助けになれるはず!」と続ける。
    「左、フィリップ。彼女の望み通りにしてやってくれ。力になりたいという気持ちに嘘はないはずだ」と照井。亜樹子は無言でサムズアップする。「…わかったよ、絶対この中から出んなよ」と翔太郎。
    リボルギャリーの前方に光点が見える。リボルギャリーが裏風都へ飛び出す。
    リボルギャリーを降り草むらに立つ三人。
    巨大なタワーとそれを取り巻くビル群を遠くに見詰める翔太郎「……なるほど、ときめの言った通りだな。以前見た裏風都とはまるで違うぜ」。
    「裏風都? そうは言わない。」
    驚き、声が聞こえた方向を向く三人。
    「そろそろその言い方は改めてもらえないかな。もはや抜け殻になった君たちの街の方が裏風都に近いだろう?」「私たちの街には……真・風都という名前が相応しい!」
    万灯雪侍を先頭に、その後ろに双見 光、そして黒服の一団が続き、ゆっくりと行進するかのように近付いてくる。
    「万灯雪侍!」と声を上げる照井。「………ふざけた事ぬかしてんじゃねぇ!」と翔太郎。フィリップは「千葉秀夫はどうした?」と問いかける。
    「静養中…というところかな。まあ、彼は勤勉だ。もう復帰しているかもしれんが…」と答える万灯。
    その頃千葉秀夫は、上裸のまま苦しそうに息を切らしながらアストグリオンの箱を装置に運び、自身の再生措置の準備に努めていた。
    対峙する二陣営。
    「フィリップからおまえと千葉秀夫がやらかした非道の数々は聞いた。こんな見た目だけ綺麗な血まみれの街には一秒だっていたくねえ」と翔太郎。「おまえらを倒し、ときめを奪い返す!」
    「どちらもお断りする。街は完成しときめも間も無く仕上がる」と万灯。
    「……仕上がる…?」と聞き返す翔太郎に対し、「身も心も私の物になるという事だ」と答える万灯。
    「ここまで私は仮面ライダーへの手出しを極力禁じてきた。君たちを誰よりも評価していたし、万に一つ私の夢を妨害するものが現れるとしたら君たち以外にいないと思っていたからだ。無闇に刺激しないのが一番と考えていた。その心配もようやく消えた」と万灯はオーロラメモリを取り出す。「こいつの全力を出して、君たちを始末しても良くなったわけさ。」
    [オーロラ!]
    起動したオーロラメモリをドライバーの右スロットに挿入する万灯。その体が虹色の光に変わる。オーロラ・ドーパントが出現する。
    それに続き双見 光と黒服たちも変身する。オーロラを先頭にリアクターと大勢のナイトによるドーパント小隊かのようである。
    「ときめは一人の人間だ……!」と翔太郎。「『物』扱いするんじゃねぇ!」と叫ぶとともにジョーカーメモリを取り出す。
    「行くぜ! 相棒! 照井!」駆け出す翔太郎。「ああ!」続くフィリップ、そして照井。
    [アクセル!]
    [サイクロン!]
    [ジョーカー!]
    「変……………ッ!」「身ッッッッ!」
    「変身!!」
    [サイクロンジョーカー!]
    [アクセル!]
    出現するW CJとアクセル。倒れようとするフィリップの肉体をエクストリームメモリが取り込む。飛行するエクストリームメモリを左手で捕えるW。一方、アクセルは強化アダプターをドライバーに挿す。
    [エクストリーム!]
    [アップグレード!][ブースター!]
    W CJXとアクセルブースターが突撃する。
    オーロラが左手を上げる。空中浮遊するナイトが一斉に剣である右腕を水平に伸ばしたままコマのような水平回転を始め、二人の仮面ライダーに襲いかかる。
    リアクターの攻撃をプリズムソードで叩くW、後方へと跳躍して距離を取るリアクター。
    Wは全てのナイト・ドーパントがアクセルを集中攻撃していることに気付く。
    オーロラがWに向かって歩み寄って来る。
    「タイマン勝負しようって事か」とW/翔太郎。
    「怖いのはW、エクストリームだけだ。いくら不死身のナイトを揃えてもそれを突破する策を見つけ出す可能性があるからね。まずはそれを潰す」オーロラが両腕を胸の前でX字にクロスさせる。その光でできた木の葉のような両手のひらが大きく燃え上がると、光の長剣に変化した。
    突進するとWの前で高く跳躍し、手が変化した剣を振り下ろすオーロラ。その初撃をビッカーシールドでどうにか受け止め、プリズムソードでオーロラの両手の光剣と切り結ぶW。
    アクセルがWのピンチに気を取られた隙に、複数のナイトがアクセルが見えなくなるほどに抱きつき、その身動きを完全に封じる。
    「いいぞ、みんな耐えろ」とリアクター。リアクターが放った超高熱弾はナイトごとアクセルに直撃する。苦しむアクセル。スタッグフォンのディスプレイに映ったその様子をリボルギャリー内で見て声を上げる亜樹子。
    オーロラの両手同時のX字型の斬撃を、大きく後ろに跳躍して躱したW。
    「普通にチャンバラも強えな、こいつ…!」と翔太郎。「フィジカルではこちらを上回っている。メモリの力自体を断つしかない」とフィリップ。
    Wは、プリズムソードをビッカーシールドに収め、シールドに4つのメモリを装填する。オーロラと距離を取りプリズムビッカーを構えるW。
    「勝負だ!」「ビッカー・チャージブレイク!」
    突進し、プリズムソードを抜刀、オーロラに斬りかかるW。それをクロスさせた光剣で受け止めるオーロラ。せめぎ合う剣と剣が火花を散らす。
    すれ違う両者。振り抜いたソードでオーロラを斬り裂いたW。薄ら笑いを浮かべるオーロラ。思いもかけず、オーロラの後ろ蹴りで大きくふっ飛ばされるW。
    Wは上半身を起こすと、全くの無傷で立つオーロラの姿に驚愕する。
    「よく見たまえ。どちらの剣が勝ったかを」とオーロラ。
    Wが握っていたプリズムソードの刀身は、半ばあたりで切り落とされていた。
    「そういう事だ。そもそもオーロラの剣と斬り合っている段階で、プリズムソード自体が先に無力化されていたのさ」
    「オーロラとは宇宙プラズマの電磁波の乱れによって発生する現象……… その力を極限まで高めればガイアメモリ自体に干渉し能力を抹消できる」
    「そう、敵メモリの無力化……エクストリームやエターナルと等しい力を発揮できるのさ」
    「そして、それらを上回る方法もすでに………」「見つけてある!」
    驚愕するWに自分の能力をひと通り説明したオーロラは、オーロラメモリをもう一本取り出す。
    起動すると今度はドライバーの左スロットにもう一本のオーロラメモリを挿入する。
    オーロラの左半身の頭部、首筋、肩、上腕部等に裂け目が走り、体内から虹色の炎が漏れる。
    剣から手のひらの形に戻った左手が大きく燃え上がる。
    いきなりWに向かって突進し、左手による突きを放つオーロラ。
    ビッカーシールドで辛うじてそれを受け止めるW。
    リボルギャリー内でその様子を見つめている亜樹子も表情が変わる。
    オーロラの左手は徐々にビッカーシールドを貫くと、下方から上方への一撃でWの腹部のエクストリームメモリを真っ二つに両断した。

  10. SICファン より:

    10月9日発売のスピリッツ46号より『風都探偵』『aが最後の希望』編最終話の概要をご紹介。これまでにないヒキでの終了、最終章に突入していることを実感します。次回からはJ vs. J?
    a編では咲夜栄介の付き添いのみで実質的な活躍はなく賑やかし役でしかなかったにもかかわらず轟 響子が登場していたのは、このためだったのですね。
    ■風都探偵SPインタビュー「その名、風都に轟き響く」平田裕香
    センターカラー3頁、モノクロ3頁。
    グラビアはサファリルックにテンガロンハット、鞭を持った轟 響子スタイル。
    ▷冒険する学芸員 轟 響子の誕生
    ▷風都の風を感じた瞬間
    ・ムチの振り回し方とか、音の響かせ方が良かったみたいです(笑)
    ▷事件が終わって響子の胸に残ったもの
    ▷広がり続ける「W」の世界への思い
    ・「海道いちご」というPNはあだち充先生が付けてくださったんです。
    ・いろいろとうれしすぎて、漫画での響子さんの台詞は声を出して読みました。
    ■第186話『aが最後の希望 9 / W敗北』
    ガイアドライバーrex.にオーロラメモリを二本挿しした様を見て、思わず「………W(ダブル)レイズ!?」と呟いたフィリップ。左半身のあちらこちらが裂けオーロラが漏れ出すオーロラ・ドーパントによる左手の一撃は、ビッカーシールドを貫きWの腹部のエクストリームメモリを縦に真っ二つに切断した。
    仰向けに倒れゆくW CJX、変身が解除され草むらの上に倒れる翔太郎とフィリップ。その様子をスタッグフォンのモニターで見て驚愕する亜樹子。両断されたエクストリームメモリも力なく草むらに落ちる。
    オーロラ・ドーパントは追加で挿した左側のメモリを抜く。左半身の裂け目が塞がりオーロラの漏れが止まる。「……Wレイズ…か…。上手い命名をしてくれたね」と言いながら右側のメモリも抜き、変身を解くオーロラ。珍しくバキゴキと音を鳴らして首を回す万灯雪侍「同じメモリ、しかもゴールドメモリの同時使用は異常に体力を消耗する。短時間しか使用できないのが難点だが… ……まあいいだろう…」「仮面ライダーWを倒せたのだから」。倒れている翔太郎とフィリップを見下ろす万灯。
    どうにか這い進んでエクストリームメモリに手を伸ばしたフィリップは、その有様を目の当たりにして衝撃を受ける。どうにか体を起こそうとする翔太郎。さわやかに立つ万灯。
    爆煙の中のアクセルとナイト・ドーパント集団との激戦の傍らで、オーロラとWとの戦闘を見詰めていた双見 光/リアクター・ドーパント。嘗て目撃した、エターナルが風都タワーを切り落としW CJXを撃墜した場面を思い出し「…あの日の…エターナルのようだ!」と感慨にふける。光も変身を解除する。
    双見 光がふと傍らに目を向ける。煙が晴れると、ボロボロになりフラフラで浮遊するナイトの一団。その中央に立っているアクセルブースター、全身から煙を吹きエンストのような音も聞こえてくる。遂に膝を付き倒れるアクセル。
    双見 光とその後方に並ぶナイト群に目を向ける万灯。
    リボルギャリーの中で悩む亜樹子「仮面ライダーが…負けた! どうする!! どうする!? 私聞いてない! …んにゃ! 聞いてはないけど覚悟はしてたっしょ! こんな時は…どうすればいい!?」
    「お疲れ様です。あとは任せてください、万灯さん」と双見 光。「…そうしよう、だが警戒しておきたまえよ、光くん。現状はどう見ても絶望的なはずだが…最後の最後にひっくり返してくるのが彼らだ。今まで数多くの強者が逆襲をくらっている」と必死で這い進もうとする二人の探偵を見下ろす万灯。「心得てますよ。だが、たとえ捨て鉢な反撃を今さらしてきたところで………この不死身のナイトたちを避けるスタミナが残っているようには見えない!」双見 光の指示により、フィリップと翔太郎に近づいていた二体のナイトが二人に襲いかかる。お互いに肩を貸しながらどうにか立ち上がって逃げようとする二人。振り下ろされる二体のナイトの右手の剣。
    ガッ
    そこには二体のナイトの剣を両手を使って受け止めたアクセルブースターの姿があった。
    「……不死身のナイト…… 不死身…か… …上等じゃないか… その手の勝負なら俺の得意分野だ… 不死身の三文字を冠したいのならば…… 俺を殺してからにするんだな!」
    強化アダプターを抜き赤いアクセルに戻ると、ドライバーのアクセルを二回吹かし、右手で剣をつかんでいるナイトと左手で剣をつかんでいるナイトのボディどうしを叩きつけ合う。
    両手両足を広げ「大」の字になって翔太郎とフィリップをかばうように立ちはだかるアクセル。「左……フィリップ……この場は俺に任せて風都に退け。そして再起を図るんだ。いいな」
    フィリップ「!」
    翔太郎「照井!おまえっ……」
    「言ったろう、左。おまえへの義理だ」とアクセル。続けて「所長…二人を乗せて脱出しろ」。
    「! でもっ………竜くんっ……」と亜樹子。
    「…いつも側にいる君が一番よく知っているはずだぞ。俺は……………」「…………死なない!」首で行けと促すアクセル。「頼んだぞ…… …亜樹子!」
    覚悟を決めた亜樹子がリボルギャリーで戦場に突入する。
    右手の剣を水平に伸ばしてコマのような回転をしながらアクセルを襲う数体のナイト。それを一体ずつ殴りつけるアクセル。アクセルの背後、お互い支え合いながらようやく立ち上がった翔太郎とフィリップのもとにリボルギャリーが滑り込む。
    一体のナイトの剣がアクセルの左脇腹を、もう一体の剣が右腿をとらえる。左のナイトの剣を左手で、右のナイトの剣を右手で引き抜くと、つかんだナイトを振り回して武器とし、飛行するナイト二体を吹っ飛ばす。そして手にした二体のナイトを万灯と双見 光に向かって投げつける。
    走り去るリボルギャリー。
    跳躍してナイトを軽く避けた万灯と双見 光。双見 光が変身しようとメモリを取り出すが、その時にはもうリボルギャリーは亜空間トンネルに突入していた。「もう遅い」と光の変身を制止する万灯。
    リボルギャリーの中、照井のことを思いうなだれ言葉の無い三人。
    「ね、これだよ、光くん。十分警戒したってこれだ。仮面ライダー、此処に在りって感じさ。向こうにも強力な不死身の騎士がいた。……という事だな」と万灯。その見つめる先にはフリーズしたかのように完全に動きを止めたアクセルの姿があった。
    「あっちの街に追ってとどめをさしましょうか」と光。「もちろん。もはやWに我々を倒す戦力はないが、あのマシンにはロードメモリが搭載されているようだ。少なくともそれは放置できん」と万灯。そこで万灯のスマホに連絡が入る。万灯はそれを読み笑い出す。「光くん。助っ人を用意しよう。とびっきり危険で頼もしい奴をね」と万灯。「……………まさかっ……!」恐怖を感じたかのような表情の双見 光。
    夜、風都郊外の山中、リボルギャリーをオープンして設営する翔太郎、フィリップ、亜樹子とチームアクセルの4人、咲夜栄介と轟 響子。照井の犠牲により脱出に成功し、敵襲に備えて隠れているのだった。治療を受ける翔太郎、一人ただふさぎ込む亜樹子、PCに向かうフィリップ。かつてない絶望感が全員の口をつぐませていた。
    包帯を巻かれた体の上から服を着ながら、エクストリームメモリが直せそうかとフィリップに尋ねる翔太郎。フィリップの反応は芳しくない。フィリップの傍らではチームアクセルの後藤留美子も支援している。中央を切断されているためメモリの中枢ユニット自体は無事でありフィリップにも修復は可能だが、変身後風を吸収し地球の記憶との直結を促進するための中央タービンという最重要部が破壊されているため、その修理にはかなりの時間を要する、敵に見つかるまでに直せる保証はない、とのこと。
    その時、翔太郎のスタッグフォンが鳴る。ときめからのチャットが入っている。事務所にいるという。すぐに飛び出す翔太郎。フィリップは罠かもしれないと止めるが、翔太郎は、脱出してきたかもしれず確かめてみないとわからない、この場所さえ見つからなければ心配ないだろうと制止を聞かず、ハードボイルダーで走り去ってしまう。罠だとの確信があるのか心配そうな顔で見送るしかないフィリップ。
    夜の道路を飛ばし事務所に到着した翔太郎。明かりの点いていない事務所の中に入ると、ときめらしき人影が立っている。
    近寄り翔太郎がその肩に触れようとすると、後ずさるときめ。ときめの全身は濡れており、翔太郎はそれを冥府の底なし沼から這い上がってきたばかりのように感じた。
    液体をしたたらせながら、ときめが口を開く「……呼び出してごめんね。気が引けるけど……あなたを殺さなきゃ。だって私は…魔女だから…………!」。その目は本当の魔女のように憎しみと殺意に満ちていた。